2018年1月20日(土)「ガーディアンズ」

ЗАЩИТНИКИ・2017・露・1時間29分

日本語字幕:丸ゴシック体下、林 完治/シネスコ・サイズ(デジタル)/ドルビーATMOS

(露12+指定)
監督・製作:サリク・アンドレアシアン
脚本:アンドレイ・ガヴリロフ
撮影:マキシム・オサトチー
出演:セバスティアン・シサク、アリーナ・ラニナ、  アントン・パンプーシュニー、サンジャル・マディ、ほか

公式サイト
http://gaga.ne.jp/guardians/
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

1940年代にロシアで遺伝子操作を行って超人を生み出す実験を繰り返していた科学者のクラトフ博士(スタニスラフ・シリン)が、自ら超人となって軍事施設に現れ、実験中のAI多脚戦車などを奪っていく。陸軍のニコライ・ドルゴフ将軍(ヴィチェスラフ・ラズベガエフ)は、彼に対抗できるのはかつてクラトフ博士によって作られた超人チーム「ガーディスアンズ」しかいないと、部下のエレーナ・ラーリナ少佐(ヴァレリア・シュキランド)に、超人達を探し出しチームを組んでクラトフ博士を止めるように命じる。


70点

前へ一覧へ次へ
 これは……あえてひと言で言うなら、あの全作が残念な「ファンタスティック・フォー[超能力ユニット]」(Fantastic Four・2005・米/独)シリーズをさらに悪くした感じ。ただ、3D-CGだけはスゴイ。音(というか曲)もクリアでいいのに、ほとんどベタ付けで、大きくて、うるさい。じゃま。何てもったいないことを! IMDbでは3.9点の低評価。

 わずか89分の映画なのに、長い。退屈、というわけではないが、眠くなって、何回か気を失いそうになった。ちょっと設定というか内容も、子供向けなのか、どうにも納得できない展開。演技……というより演出の方か、昔のTVの子供向けの特撮ヒーロー的で、大げさな感じや、変な決めポーズがあって、たぶん大人は楽しめない。全登場人物に説得力がない。ウソくさい。

 ただ、とにかく3D-CGはスゴイ。冒頭のタチコマ的というか、「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」(Star Wars: Episode I - The Phantom Menace・1999・米)な、多脚戦車というか無機質なロボット系のものはリアルで、存在感も充分。重量感があって、ちゃんと地面に足を付けて歩いている感じ。一方で、生物なんかは作り物っぽい。クマに変身する時、人間が着ているTシャツなんかは、均一すぎて繊維に見えないけど。とにかく技術的には高くて、世界レベル。3億ルーブル(日本円で6億円くらい?)の超大作らしいが、才能の無駄遣いになったのでは。もっと企画や構成、脚本にお金を掛け、ふさわしい監督に依頼すべきだったのでは? まあ監督が製作をやっているけど。

 銃は、さすがにロシア製だけあって、AK74のきれいなやつが多数登場。もちろんバンバン撃っている。ほかにPKらしいマシンガン、たぶんデュシーカ重機関銃、ハンターが水平二連ショットガン、ミニガンなども使っている。T-72かT-90あたりか、ボクには見分けがつかないが、戦車も登場。

 早く打ち切りになるといけないので、新宿の公開初日の初回をたまったポイントで2日前に確保。当日は13〜14分前に開場。観客層は若い人から中高年までいたが、驚いたことにメインは高齢者。白髪が多い。意外なことに女性もいて、3割くらいは女性だった。最終的には232席の7割くらいが埋まった。これまた意外。でもこの出来ではここから延びないような気がする。

 それにしても関係者多すぎ。8人くらいはいただろうか。2人もいれば充分でしょ。じゃま。気になる。スクリーンはビスタで開いており、左右に広がってシネスコ・サイズになってマナーのあと本編へ。


前へ一覧へ次へ