日本語字幕:丸ゴシック体下、岡田壮平/シネスコ・サイズ(2.35、デジタル、Panavisionレンズ)/ドルビー・デジタル
(米R指定、日PG12指定)
監督:バラン・ボー・オダー オリジナル:「スリープレス・ナイト」(Nuit blanche・2011・仏/ベルギー/ルクセンブルク) 脚本:アンドレア・バーロフ 撮影:ミハイ・マライメア・Jr 出演:ジェイミー・フォックス、 ミシェル・モナハン、 ダーモット・マローニー、 スクート・マクネイリー、ほか |
ラスヴェガスPDの殺人課の刑事ヴィンセント・ダウンズ(ジェイミー・フォックス)は相棒のショーン(ティップ・“T.I.”・ハリス)と組んで、マフィアの車を襲い麻薬を強奪するが、マスクが脱げて顔を見られたことから息子のトーマス(オクタヴィウス・J・ジョンソン)を人質に取られてしまう。ヴィンセントは息子を取り戻すため、単身、盗んだ麻薬を持って持ち主のカジノ王ルビーノ(ダーモット・マローニー)のカジノへ向かうが、2人の刑事が怪しいとにらんで尾行していた内務調査班のジェニファー・ブライアント(ミシェル・モナハン)もカジノにやってくる。
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どこかで聞いたような話だなあと思ったら、トメル・シスレーが主演した映画「スリープレス・ナイト」(Nuit blanche・2011・仏/ベルギー/ルクセンブルク)のハリウッド・リメイク版だった。 オリジナル版はちょっと前なのであまり詳しく覚えていないが、二転三転する物語は先が読めず、なかなか面白かった記憶がある。一方本作はどうも汚職警官の部分が立ちすぎているのか、ピンチも自業自得ではないかと思ってしまい、同情できないというか、感情移入できない。同じ設定のはずなのに。内務調査班は不正を暴く立場にも関わらず、なぜか息子を救出する邪魔ばかりするように見えてしまう。微妙なバランスが崩れてしまったのか。後半は事情がわかって感情移入できるようになるのだが、手遅れ感がある。 暴力に関してはデジタル処理なども使い血糊が飛び散るなどリアルで、怖い。悪党は徹底的に悪く、かなり怖い。雰囲気はピタリとはまっている。恐ろしいと思っていた男がビビるさらに悪い男。しかも、登場はしないが、その男もビビるマフィアのドンの父親がいると。撃ち合いもあるが、格闘シーンが多い印象。殴り合い。これが残酷で怖くて、しかも長いような…… そんなわけで不快感も加わる。 冒頭の襲撃シーンで使う銃は、P226とM870。刑事のヴィンセントが使っているのもP226。撃った後、指でハンマー・ダウンしていたが、ディコッキング・レバーは何のためにある? カジノ王もビビるマフィアのボスの息子が使うのは、ノンフルートのルガー・スーパー・レッドホーク2.5インチ・アラスカン。その部下がレーザーサイト付きのコンパクト・オートやM16のグレネード・ランチャー付き、内務班はグロック。 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にムビチケカードで確保。当日は10分前くらいに開場。観客層は予想どおりほぼ中高年。しかも高(老)が多め。ここはアニメ劇場&オヤジ劇場化してきた感がある。まあ多くの劇場でアニメは強いわけだが…… スクリーンはビスタで開いており、CM・予告の後、スクリーンのマスクの上下が狭まってスクリーンが小さくなって映画泥棒から、場内が暗くなって本編へ。 |