2018年3月3日(土)「ダウンサイズ」

DOWNSIZING・2017・米・2時間15分

日本語字幕:手描き風書体下、種市讓二/シネスコ・サイズ(2.39、デジタル、ALEXA、in Panavision)/音響?(表記無し、IMDbではドルビー・デジタル)

(米R指定、日PG12指定)

監督:アレクサンダー・ペイン
脚本:アレクサンダー・ペイン、ジム・テイラー
撮影:フェドン・パパマイケル
出演:マット・デイモン、クリストフ・ヴァルツ、
   ホン・チャウ、ウド・キア、
   ローラ・ダーン、ほか

公式サイト
http://downsize.jp
(全国の劇場リストもあり)

ノルウェーの研究所で、生き物を縮小する技術が発見される。5年後、それは36名のボランティアの協力で人体を12.9cmに縮小する技術として確立し、世界各地で人体縮小化計画が始まる。アメリカのネブラスカ州オマハに住む作業療法士のポール・サフラネック(マット・デイモン)とオードリー・サフラネック(クリスティン・ウィグ)の夫婦は豪邸と裕福な暮らしに惹かれてダウンサイズ化を受けることにする。


59点

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 何だ、コレ? コメディの要素はたっぷりあるのに、ちっともコメディになっておらず、面白くもなく、何も伝わってこない。社会風刺のつもりなのかもしれないが、まず引き込まれる何かがないと、観客に伝わらない。魅力的なキャラクターもいないし、むしろダメなやつとか、イライラさせるようなキャラクターばかり。誰一人として感情移入できない。だからドラマにもなっていない。絵もたいしたことないし、ストリーもつまらない。それに、何より、人間縮小化なんて関係ないじゃん。話は(面白くもないが)シンプルで、人間縮小化の味付けがなくても成立する話。工夫がなさ過ぎ。無駄に長いし、画質も大して良くない。たいくつ。IMDbでは5.7点の低評価。

 特に最初の30分くらいが酷い。気を失うかと思った。何も起きず、淡々とつまらない縮小化の作業が進められていく。大胆に省略するとか、手はあるだろ。ここまで細かに描くのなら、笑いとか事件を織り込めよ! ああ、時間と金を返して欲しい。たぶんレンタルにあっても借りない。見所は名優たちだけ。

 登場するキャラクターはみんな酷いが、特に酷いのが女性たち。ここに登場する女性には生理的に無理な感じが満々。最悪がベトナム人女性の元社会活動家、ノク・ラン・トラン。まるでジャー・ジャー・ビンクス並み。この監督は女性に恨みでもあるのだろうか。

 これは予告編のうまさの勝利。だまされた。てっきりSFコメディだと思った。予告編に出てきて、楽しそうな雰囲気のあった映像が、本編にはなかった気がする。だましの職人技。

 公開2日目の初回、といっても人気がないのか、新宿の劇場はお昼スタート。全席指定で、2日前にムビチケカードで確保。当日は17〜18前に開場。中高年がメインで、若い人も少し。男女比は、最初は8対2くらいで男性が多かったが、次第に女性も来て6.5対3.5くらいに。最終的に117席はほぼ満席となった。しかし、この出来だと今後増えることはないのでは?

 暗くなって、映写機のマスクが左右に広がり、シネスコ(フル)サイズになって本編へ。


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