2018年3月15日(木)「去年の冬、きみと別れ」

2018・ワーナー・ブラザース映画/KADOKAWA/LDH/幻冬舎/PARCO/WOWOW/博報堂/KDDI/ローソン/日本出版販売/GYAO!/朝日新聞社/C&Iエンタテインメント・1時間58分

シネスコ・サイズ(表記無し。Arri?)/ドルビー・デジタル?(表記無し。音楽は5.1chレコーディングと表記)


監督:瀧本智行
原作:中村文則「去年の冬、きみと別れ」
  (幻冬舎文庫)
脚本:大石哲也
撮影:河津太郎
出演:岩田剛典、斎藤 工、北村一輝、
   浅見れいな、山本美月、ほか

公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/fuyu-kimi/
(全国の劇場リストもあり)

フリー・ライターの耶雲恭介(やくもきょうすけ、岩田剛典)は、1年前に発生した「全盲女性モデル焼死事件」を題材にした本を出したいと、詳細な企画書を出版社に持ち込む。編集長(矢島健一)は他所の出版社に持って行かれることを恐れ、スクープ記事に一番慎重なデスクの小林良樹(こばやしよしき、北村一輝)に任せる。小林は事件が事故として終わっていたことでものにならないと思ったものの、企画書を読み、話を聞いて、とりあえず取材を進めるように告げる。耶雲は第一容疑者で見殺しにしたと言われたカメラマンの木原坂雄大(きはらざかゆうだい、斎藤 工)はもちろんのこと、雄大がかつて題材にしたチョウの収集家、雄大の同級生らに取材する。すると雄大には姉、朱里(あかり、浅見れいな)がいて、姉弟で過去に大きな事件に巻き込まれていたことがわかる。


75点

前へ一覧へ次へ
 予告が問題。「全員ダマされる」「全編罠だらけ」って、やっちゃいけない予告。これでハードルを上げてしまう。見る人は全て身構えて見るから、楽しめなくなってしまう。気持ちよく騙されるのが映画の醍醐味ではないのだろうか。しかも、こういうパターンは犯人が「容疑者全員」か「主人公(ナレーター)」というのがほとんど。つまり答を言っているようなもの。いかんなあ。この予告パターンを使った映画は大抵失敗しているのに……。

 うーむ、これは……ストーカーの話か。そして、ほとんどひねりのないストレートな展開で、ダマされることもなく、証言どおりの犯人像が浮かび上がって進行していき、そのとおりの結論に至るが、ラストでちょっとしたどんでん返しがあると。そのため、物語は第二章から始まり、ラストで序章と第一章になるという構成。このへんは普通に見事だと思う。変な予告さえなければ、ちゃんと楽しめて、感動できたと思うけど……。残念。これはPの責任かなあ。

 公開6日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、前日に貯まったポイントで確保。当日は朝の8時には劇場がオープンし、20分前には開場となった。たださすがに金曜ではない平日ということで、初回はスクリーンが低めの184席に10人ほど。大学生くらいの若い男性と中高年の男性が半々くらいで、女性は2人ほど。しかしロビーも2回目くらいから人が増えてきていた。平日でも意外と劇場は混んでいるようだ。

 場内が暗くなり、映写機のマスクが左右に広がり、フル・サイズになって映画泥棒の後、本編へ。


前へ一覧へ次へ