2018年4月21日(土)「アンロック/陰謀のコード」

UNLOCKED・2017・チェコ/スイス/英/米・1時間38分

日本語字幕:丸ゴシック体下、佐藤恵子/シネスコ・サイズ(デジタル、2.35、Arri)/音響表記無し(IMDbではドルビー・デジタル)

(英15指定、米R指定、日PG12指定)

監督:マイケル・アプテッド
脚本:ピーター・オブライエン
撮影:ジョージ・リッチモンド
出演:ノオミ・ラパス、
   トニ・コレット、
   ジョン・マルコヴィッチ、
   オーランド・ブルーム、    マイケル・ダグラス、ほか

公式サイト
http://unlock-movie.jp
(全国の劇場リストもあり)

アリス・ラシーン(ノオミ・ラパス)は、東ロンドンの地区センターで就職斡旋の仕事をしていたが、実際はCIAのエージェントで、MI5とも連携を取りながら情報屋のアムジャド(トシン・コール)からテロに関係する情報を得ていた。ある日、CIAはイスラム教の指導者ハリル(マクラム・フーリ)から、テロ実行者のマーサー(マイケル・イップ)へメッセージが出たという情報を得て、使者のラティーフ(エイメン・ハムドゥーチ)を捕らえ尋問官をアメリカから送り込むが、何者かに殺害されてしまう。そこで急きょ、かつて優秀な尋問官だったアリスに尋問を依頼することにする。ところが……。


76点

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 怖かった。リアルなスパイ映画。どう展開するのか読めず、ハラハラドキドキする。IMDbでは6.2点という評価だが、ボクは面白かったし楽しめた。現実世界で元ロシアのスパイがイギリスで殺されたり、世界各地でテロが起きたりというという状況を考えると、あり得ない話ではない。テロを阻止するため対テロ組織やスパイ組織が何もしていないはずはなく、何か活動しても表には出ないし、ニュースになることはない。仮に敵に捕まっても、殺されても、逆に大きな功績を挙げても表には出てこない。ビン・ラーディンをアメリカの特殊部隊が殺害した時もそうだった。ここまで派手ではないとしても絶対何か起きている。それを描いた映画。

 パターンとしては、ヒッチコック的な巻き込まれ。そこがまたうまい。冷酷なスパイ・アクションとしてだけではなく、ミステリーとしても面白い。内通者がいるらしい。それは誰なのか。危機また危機を主人公のアリスは次々と乗り越えて行く。決して諦めたり、逃げ出したりしない。とても強い女性。元特殊部隊の男とも戦う。しかもありそうな話。ただ、女性の現場職員って本当にいるのだろうか。ハニー・トラップを別にして。

 銃は、メインで使われていたのが、なぜかワルサーPK380。スパイっぽくサウンド・サプレッサーも使用している。ほかに1911オートのシルバー、スナイパーはAT .308と言っていながら、弾はなぜか.300ウィンだって言うんだから矛盾する。.308 Winでしょ。.300 Win ならAXMCとか。ナイト・スコープ付き。特殊部隊はEOTech付きMP5。

 公開2日目の初回(といってもほぼお昼)、新宿の劇場は全席指定で、2日前にムビチケカードで確保。当日は15分前くらいに開場し、観客層はほぼ中高年というか、老寄り。女性は2割ほど。最終的には88席はほぼ満席となった。面白いエンターテインメント作品なのに、アート系作品扱いという感じ。ちょっともったいないかなあ。


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