2018年4月22日(日)「レディ・プレイヤー1」

READY PLAYER ONE・2017・米・2時間20分

日本語字幕:手描き風書体下、岸田恵子/シネスコ・サイズ(デジタル、2.39、Arri ALEXA、by Panavision、ドルビー・ビジョン)/ドルビーATMOS(IMDbでは、ドルビー・デジタル、Auro 11.1も)

(米PG-13指定、英12A指定)(日本語吹替版、IMAX版、3D上映、4D上映もあり)

監督・製作:スティーブン・スピルバーグ
原作:アーネスト・クライン
   「ゲームウォーズ」(SBクリエイティブ刊)
脚本:ザック・ペン、
   アーネスト・クライン
撮影:ヤヌス・カミンスキー
出演:タイ・シェリダン、
   オリビア・クック、
   ベン・メンデルソーン、
   リナ・ウェイス、ほか

公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/readyplayerone/
(全国の劇場リストもあり)

2045年、多くの人が楽しむ仮想現実(VR)の世界「オアシス」を作ったジェームズ・ハリデー(マーク・ライランス)が亡くなる。彼は全世界に向けて、「オアシス」の中に隠した3つのキーを最初に手に入れた者に、全財産5,000億ドルと「オアシス」の運営権を与えるという遺言を残した。5年たっても、だれも最初のゲームすらクリアーできないでいた。そんなある日、17歳のウエイド(タイ・シェリダン)は、「オアシス」で美少女アバターのアルテミス(オリビア・クック)と出会い、ハリデーの人生を調べることを思い立ち、「オアシス」にある記録保管所のハリデー年鑑を訪れる。


86点

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 面白かった。たぶんスピルバーグ監督としては久しぶりのエンターテインメント作品ということなるのではないだろうか。冒険、アクション、笑い、謎解き、出会いと恋、巨悪、陰謀……と言った要素を盛り込んで、キチンとまとめて見せたと。ゲームや世界中の有名キャラの要素を取り込みながら、味付けは「映画マニア的なトリビア」。だから、いろいろな楽しみ方がある。メインの曲、Jumpも光っている。

 しかも、素晴らしいビジュアルの数々。3DCGを使いまくり。ほとんどが、大群衆のモブ・シーン。CGスタッフのクレジットなど永遠に続くのではないかと思うほど長い。そして、たぶん、現実世界はフィルム的な質感で、やや画質を落としている感じ。一方バーチャル世界は色も派手で、高画質。ゲーム参加者の人間ベースのアバターだけが映画の「ファイナルファンタジー」(Final Fantasy: The Spirits Within・2001・米/日)的人造感。ロボットなどのアバターは超リアル。

 「グーニーズ」(The Goonies・1985・米)的な少年たちのグループで、「マイノリティ・リポート」(Minority Report・2002・米)的な未来異世界で、「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」(Indiana Jones and the Temple of Doom・1984・米)的な騒がしい子供もいて、「A.I.」(Artificial Intelligence: AI・2001・米)や「リアル・スティール」(Real Steel・2011・米/印)的なロボットもいて、「バック・トゥー・ザ・フューチャー」(Back to the Future・1985・米)的な大冒険を繰り広げる。スピルバーグの集大成的な娯楽作品ということもできそう。

 ただ1つ気になったのは、悪キャラ、骸骨がモチーフのアイロックの現実世界での姿。究極的なアイテムまで持っていて、一体どんなヤツだったんだろうと興味が湧いたが、結局、出てこなかった。

 銃は、ウエイドがサプレッサー付きデザート・イーグル(重くて持つ手がプルプル)、日本人のダイトーがH&KのMk.23。アルテミスはSIGのP232と、「エイリアン2」(Aliens・1986・米)の宇宙海兵隊制式ウェポンM41Aパルス・ライフルを使う。ボクは見極められなかったけれど、imfdbによると「イレイサー」(Eraser・1996・米)でシュワちゃんが使ったレイル・ガンや、スタローンの「ジャッジ・ドレッド」(Judge Dredd・1995・米)のロウギヴァーと呼ばれるハンドガンも出ていたらしい。ほかに警官はグロック。

 公開3日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にムビチケカードで確保。当日は15分前くらいに開場。観客層は意外なことにほとんど中高年。ネタ的には若者向きかと思ったのだが、朝一のせいなのか、若い人たちはほとんどいなかった。しかも女性も少なく、「ボーイ・ミーツ・ガール」なのに1割程度。最終的には287席の7.5割くらいの入り。朝一でこれはすごいのでは。

 たぶん効果的には3Dや4D上映向き。音も良く回っていた。映画を純粋に楽しみたいなら2Dで、データなどで盛り上がりたいときなどは3Dや4Dで。

 スクリーンはシネスコ・サイズで開いており、CM予告の後、映写機のマスクが左右に広がって暗くなり、マナー告知があって本編へ。


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