2018年4月16日(月)「パシフィック・リム:アップライジング」

PACIFIC RIM: UPRISING・2018・米/中/英・1時間51分

日本語字幕:手描き風書体下、松崎広幸/シネスコ・サイズ(デジタル、2.39、Arri ALEXA、in Panavision、ドルビー・ビジョン)/ドルビーATMOS、dts: X(IMDbでは、ドルビー・デジタル、Auro 11.1も)

(米PG-13指定、英12A指定)(日本語吹替版、IMAX版、3D上映、4D上映もあり)

監督:スティーヴン・S・デナイト
脚本:エミリー・カーマイケル、
   キラ・スナイダー、
      スティーヴン・S・デナイト
撮影:ダン・ミンデル
出演:ジョン・ボイエガ、
   スコット・イーストウッド、
   ケイリー・スピーニー、
   ジン・ティエン、ほか

公式サイト
http://pacificrim.jp
(情報少、全国の劇場リストはあり)

怪獣から人類を守るため殉職した環太平洋防衛軍(PPDC)の司令官、スタッカー・ペントコストの息子、ジェイク(ジョン・ボイエガ)は、周囲の期待のプレッシャーから不良への道を歩みつつあった。そして金を稼ぐためイェーガーの廃棄場へパーツを盗みに侵入すると、自作のイェーガーのパーツ取りにきていた少女アマーラ・ナマニ(ケイリー・スピーニー)と鉢合わせし、もめている内に2人とも逮捕されてしまう。留置場に現れた義理の姉で伝説のイェーガー・パイロットの森マコ(菊地凛子)は、ジェイクがPPDCに復帰し、その少女の面倒を見るなら出してやると提案する。その頃、新型のイェーガーが次々と登場する中、中国のシャオ産業は無人型のイェーガーを発表し、量産を開始する。そしてオーストラリアのシドニーでPPDCの最高会議が開かれている時、正体不明のイェーガーが襲撃してくる。


71点

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 うーむ…… これは何と言えばいいのか…… そう、残念な映画。これだけのお金と人手を掛けて、実に凡庸なものになってしまった感じ。感情が伝わってこず、アクション満載なのに退屈な感じがして、ちょっと気を失いそうに。少女キャラがメインだし、なんだか「トランスフォーマー/最後の騎士王」(Transformers: The Last Knight・2017・米/中/加)とソックリな印象。ストーリー展開もなあ……。SFXはすごい。まるでロボットとかが実在しているかのよう。絵自体も高画質だからか、立体感があった。そして音響もクリアで立体的。ああ、これらの技術が、もったいない。

 映画のメインには中華の匂い。重要な役割を負っている。最初、エコノミック・アニマル的な悪役かと思わせて、ちゃんと人類のために活躍するヒーローへ持って行くあたり、製作国に名を連ねるだけはある。環太平洋防衛軍の司令官、将軍も中国人。あちこちに中国人がいる。そして、決戦の舞台は日本なのに、韓国とかで撮影しているようで、群衆がどうも日本人っぽくない感じも。日本人キャストは菊地凛子と新田真剣佑だが、ほとんどいなくても良いような役割。とても残念。

 ちょっと「エヴァンゲリオン」的なもの、そして「パトレイバー」的なものも感じた。東京には白いガンダム像があるし。いまやロボット系のものは、日本の影響なくして語れないだろう。

 監督はTVからいきなりの抜擢。主演のジョン・ボイエガはプロデューサーの1人に加わっている。

 銃は、シャオ産業で南アフリカのベクターCP1にマズル・ブレーキを付けたようなハンドガンが使われており、PPDCの兵士たちはシュタイアAUGベースの未来銃プロップを使用。

 公開4日目の平日の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にムビチケカードで確保。当日は11〜12分前くらいに開場。観客層はほほ中高年。大学生や定年退職した人が多いかと思いきや、あまり休日と変わらない感じ。もともと中高年は良く映画を観る。床屋さんのように月曜が定休という人もいるのだろう。あと空き時間を利用しようという営業の人とかか。最初は10人いて女性は2人。最終的には8席あるプレミアム席には誰も座らず、200席にトータルで20人ほどの入り。

 さすがに平日はこれくらいかと思ったら、初回を終えて出て来たら、ロビーにはたくさんの人が。まるで週末のようなにぎわい。平日でも映画を見られる人はこんなにもいるんだなあと。

 暗くなって、映画泥棒の後、本編へ。


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