2018年5月5日(土)「ラプラスの魔女」

2017・東宝/KADOKAWA/ジェイ・ストーム/電通/ジェイアール東日本企画/KDDI/OLM/トーハン/GYAO・1時間55分

シネスコ・サイズ(デジタル? 表記無し)/ドルビー・デジタル?(表記無し)

(一部日本語字幕付き上映もあり、『UDCast』方式に対応した視覚障害者用音声ガイド付き)

監督:三池崇史
原作:東野圭吾
   「ラプラスの魔女」(KADOKAWA刊)
脚本:八津弘幸
撮影:北 信康
出演:櫻井 翔、広瀬すず
   福士蒼汰、玉木 宏
   豊川悦司、TAO、ほか

公式サイト
http://laplace-movie.jp
(全国の劇場リストもあり)

雪山の温泉地で1人の男が硫化水素のガスで死亡する。事件か事故か調査依頼を受けた地球化学の専門家・青江修介教授(あおえしゅうすけ、櫻井翔)は、現地を訪れ、ガスを故意に操ることはできず、事件性はないと断言する。しかし数日後、再び温泉地で男性が硫化水素中毒で死亡する。事件性を疑う刑事の中岡祐二(なかおかゆうじ、玉木宏)は被害者二人の共通点が映画で、どちらも映画監督の甘粕才生(あまかすさいせい、豊川悦司)の作品に関わっていたことを暴き出す。また自らを「ラプラスの魔女」と名乗る謎の少女、羽原円華(うはらまどか、広瀬すず)が現れ、自然現象でも予測が可能だと主張し、実験してみせる。


75点

前へ一覧へ次へ
 櫻井翔が主演ということで、謎解きの主役になるのかと思ったら違った。櫻井が演じる大学教授は狂言回し的な存在で、このとんでもない事件に一般人が立ち会うことを許すアバターのような役割。そのため、ほとんど事件に関与せず、物語の展開に影響を与えない。極端に言えば、いなくてもOK。それがファンには残念だろう。

 原作は読んでいないが、おそらくもっと長くて込み入った物語を、115分にスッキリとまとめている。うまいなあ。笑いの要素も盛り込み、信じられないような不思議な話と、復讐と愛憎劇、悪党にアクションと、どんでん返しまで盛り込んで、ちゃんとまとめて見せた。驚きと爽やかな感動もある。

 リアルな3D-CG技術も使われているものの、たったひとつ、かつて映画で使われたロケ・セットのようなものの俯瞰気味のエタブリッシュ・ショットだけは、昔のアナログ時代の合成のようで、どうにもいただけなかった。わざとそうしたのだろうか。完璧を嫌った可能性もあり、三池崇史監督ならやりかねないかなあと。高嶋政伸とTAOが演じるメン・イン・ブラック的なキャラクターもちょっとあり得ないかなあ。

 銃は、小道具として登場する実銃という設定のS&Wスコーフィールドらしいクラシックガン。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にムビチケカードで確保。当日は着いた時点で残席わずかの表示。話題作なのに小さなスクリーンでの上映。15分前くらいに開場となり、場内へ。メインは中高年だが、若い女性が少し目立っていた。最終的には184席に8.5割くらいの入り。男女比は3.5対6.5くらいで女性のほうが多かった。「嵐」櫻井 翔ファンだろうか。

 それにしても、隣の4Dスクリーンの振動が伝わってきて不快だった。一瞬地震かと思うのもイヤだ。

 マナーのあと暗くなって、映写機のマスクが左右に広がってフル・サイズになり、映画泥棒から本編へ。


前へ一覧へ次へ