シネスコ・サイズ(2.35、デジタル、Arri ALEXA)/ドルビー・サラウンド7.1ch
(一部日本語字幕付き上映もあり、『UDCast』方式に対応した視覚障害者用音声ガイド付き)
監督:羽住英一郎 脚本:桑村さや香 撮影:木村信也 出演:東出昌大、新田真剣佑 森川葵、ほか |
最高峰の世界ラリー選手権WRSへの出場権が掛かる国内トップのラリー・レースに参戦するスピカ・レーシング・チームは、ドライバーの檜山直純(ひやまなおずみ、新田真剣佑)と、その兄でチーフ・メカニックの檜山篤洋(ひやまあつひろ、東出昌大)が中心となり、年間チャンピオンを目指していたが、いろいろ問題を抱えていた。特にドライバーの直純は勝利だけにこだわり、問題行動が多かった。そんなところへ、スポーツ・マネージメント会社から、新しい担当として遠藤ひかる(森川葵)が着任する。
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レース・シーンは凄い。本当に公道で爆走している感じが素晴らしかった。ただ、惜しいところでバランスが悪い印象。どこにフォーカスを置いているのかがボケてしまった感じ。感動的で面白いのに。 特に気になったのが、超カッコよくてイケメンなのに、性格が悪すぎる弟、直純。徐々にチームの雰囲気が悪くなるのではなく、最初からトップ・レベルの険悪さ。これで優勝しても丸く収まるとはとても思えない。その理由が明かされてもまったく納得できない。ただ、演じた新田真剣佑はフォトジェニックで、ひたすらカッコ良かったが……。 また音声もバランスが悪い。エンジンの轟音は本物の迫力を再現しようとしているのだろうが、使われている楽曲と共に大きすぎて不快。雑音に近く感じた。歳のせいか? さらにストーリーのメインは自動車兄弟にあるとしても、サイド・ストーリーの女性エージェントのエピソードなどは必要だったのかどうか。ラリーの説明に必要な初心者キャラなのに、ラリーの説明はほとんどなく、任された仕事にどう取り組むか的な話に行き過ぎて、そっちの重みを増してしまった感じ。それより兄弟の恋人のエピソードや、ライバル・ドライバーの深海、スピカ・レーシングのオーナーの話をもっと描いた方が兄弟の話が盛り上がったのでは?と思ってしまった。もちろんラリー初心者としては、もっとラリーの説明がほしかった。一般的なターボの説明なんかより。 公開9日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前に貯まったポイントで確保。当日は13〜14分前に開場。観客層は若い人から中年くらいがほとんどで、高齢者は少なかった。珍しい。最初男性が5人ほどの女性が3人ほど。その後、小学中学年くらいの女の子を連れたお母さんや、中年夫婦なども来て、最終的に最小の115席に25〜30人くらいの入り。朝一なのでしようがないだろうけれど、ちょっと少なすぎる気がする。ただ、ほかの劇場でも小スクリーンで、しかも上映回数が少ないという状態のよう。入りが悪かったのだろうか。 スクリーンはシネスコで開いており、CM・予告の後、映写機のマスクが左右に広がって、マナーがあって本編へ。 |