2018年7月15日(日)「インサイド」

INSIDE・2018・西/英/米/仏・1時間29分

日本語字幕:丸ゴシック書体下、種市讓二/シネスコ・サイズ(デジタル、2.35)/ドルビーATMOS)

(米はインターネット公開で未レイティング、IMDbでは日R15+指定となっているが日本のサイトに表記なし)

監督:ミゲル・アンヘル・ビバス
オリジナル:「屋敷女」(A L'interieur・2007・仏)
脚本:ジャウマ・バラゲロ、
   マヌ・ディエス、
   ミゲル・アンヘル・ビバス
撮影:ホス・インチャウステギ
出演:レイチェル・ニコルズ、
   ローラ・ハリング、ほか

公式サイト
http://inside-movie.jp
(全国の劇場リストもあり)

妊婦のサラ(レイチェル・ニコルズ)は、産婦人科からの帰り、夫を乗せて運転中に交通事故を起こし、夫を失い、自らの聴力も失ってしまったが、一命を取り留め、お腹の子供も助かった。そして出産が近づいた雨のクリスマス・イブの夜、謎の女が現れて、車が故障したので電話を貸してくれという。不審なものを感じたサラは主人が寝ているからと断るが、女は夫が死んだことを知っており、嘘つきとなじる。サラはすぐに警察に電話し、パトカーがやってくるが、すでに女の姿はなかった。


71点

前へ一覧へ次へ
 フランスのオリジナル版を見ていなかったので、設定が面白いなあと思って見たのだが…… どうにか途中まではついて行けたものの、後半で味方を犯人と間違って殺してからもうダメ。まったく応援できなくなってしまった。ラストには衝撃的な事件の真相というか、ある事実が明かされるが、もはや味方殺害のショックの方が大きく、どうでもいいかと。こういうのは映画としてもどうなんだろう。本当に味方殺しシーンが必要だったんだろうか。なくても全く問題ないはず。これ1つで映画を台無しにした気がする。

 主人公のサラも、最初は感情移入できて、応援したくなるキャラなのに、終わる頃には疑問が生じてしまう。味方殺しがなくても、これは問題なのでは。

 ただ、たったワン・シチュエーションで、89分と短いとは言え、持たせるのはスゴイと思う。パトカーを呼んだり、隣人が訪ねてきたり、いろいろエピソードを入れてすぐには解決させない。ただ、気になるところは多く、パトロール警官が1人で家に行くなど、納得できないところは多いけど……。「ファニーゲーム U.S.A.」(Funny Games・2007・米/仏/英ほか)ほどではなくても、似たような感じ。オリジナルの「屋敷女」がIMDbで6.8点ほどの評価なのに、なぜリメイクしたんだろう。

 唯一、良かったなあと思えたのは、謎の女を演じたローラ・ハリング。少し微笑んでいるような感じが、狂気を感じさせ、実に怖かった。

 銃はパトロール警官がP226を持っていたような気がするが、グロックだったかも。どちらもシカゴPDで実際に使われている可能性がある。それよりメインは、はさみ、包丁、カッターナイフなどの刃物系で、ずいぶん怖かった。血まみれ。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にたまったポイントで確保。当日は15分前くらいに開場。観客層はやはり中高年。最終的には88席に25〜30人くらいの入り。若い人は数人で、女性は5人くらいいたか。外国の若い男性が2人。さすがにムビチケも作られていない作品はこんなものかと。1,800円払って見に来た人もいるのだろうか。TOHOでは今後ポイントでの鑑賞客数を制限するらしい……。

 マナーのあと暗くなって、映写機のマスクが左右に広がってから映画泥棒があって、本編へ。


前へ一覧へ次へ