2018年8月12日(日)「オーシャンズ8」

OCEAN'S 8・2018・米・1時間50分

日本語字幕:手描き風書体下、佐藤恵子/シネスコ・サイズ(2.39、デジタル、Arriflex、ドルビーVISION)/ドルビーATMOS

(米PG-13指定)(日本語吹替版もあり)

監督:ゲイリー・ロス
脚本:ゲイリー・ロス、オリヴィア・ミルヒ
撮影:エイジル・ブリルド
出演:サンドラ・ブロック、
   ケイト・ブランシェット、
   アン・ハサウェイ、
   ヘレナ・ボナム=カーター、
   リアーナ、ミンディ・カリング、
   サラ・ホールソン、オークワフィナ、ほか

公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/oceans8/
(全国の劇場リストもあり)

二度と犯罪に手を出さず真面目に生きることを条件に釈放されたデビー・オーシャン(サンドラ・ブロック)は、すぐに高級店へ直行し化粧品をまんまとせしめると、高級ホテルの部屋にまで転がり込む。そして兄の墓参りに行き、アート・ディーラーの元彼クロード・ベッカー(リチャード・アーミテージ)のギャラリーを訪れると、裏切ったことに対する脅しを入れる。さらに、刑務所で考えていた計画を実行するため、右腕のルー・ミラー(ケイト・ブランシェット)の元を尋ねる。計画に必要なその道のプロを集めると、世界最大のファッションの祭典“メッドガラ”を利用し、カルティエの門外不出の豪華ネックレス、1億5千万ドルとされる“トゥーザン”を奪う計画を発表する。


74点

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 期待通りの女性版ピカレスクもの。痛快。してやったりの気持ちよさ。そしてみんな夢を実現して幸せに暮らしましたとさ、という大人のファンタジー。現実ではあり得なくても、映画の世界くらいはこうなっても良いのではないかと。緻密に良くできた脚本で、ジグソウ・パズルのピースが次々にはまっていって、最後に完成するみたいな感じ。

 ただ、基本はこれまでと同じ。本シリーズのキャラクターをそのまま女性に置き換えた印象も。リーダーがいて、腕利きの女房役のサブ・リーダーがいて、一芸に秀でた凄腕の仲間を集めて計画を実行し、トラブルに見舞われながらも、どうにかやり遂げお宝を手に入れるとともに、悪いやつに一泡吹かせる。パターンどおり。そこに各キャラクターの面白さとアンサンブルが加わる。まあ「水戸黄門」見たいなもので、安心して見られる。中華系の軽業師的も出てくるし、メンバーの1人の中華系のキャラはハリウッドのパターンのようで、なぜか生意気そうで騒がしい「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」(Indiana Jones and the Temple of Doom・1984・米)的。

 タイトルから1つの予想はできる。8なのにメンバーが7人しかいない。「七人の侍」的でもないのに。ということは……。

 たぶん主要キャラクター、少なくともサンドラ・ブロック演じる司令塔のデビー・オーシャンと、右腕のルー・ミラーを演じるケイト・ブランシェットは出てくる度に衣装が違っている。ひょっとしたらヘレナ・ボナム=カーター演じるファッション・デザイナーのローズも? 全員? その辺も、特に女性には見所かも。もちろん素晴らしいカルティエをはじめとした美しい宝石の数々。本物だろうか? あまり邦画では見られない絵的な豪華さと美しさ。

 公開3日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、ムビチケカードで2日前に確保。当日は11〜12分前に開場。観客層は中高年がメインで、男女比は半々。スクリーンはシネスコ・サイズで開いており、最終的に301席に3割ほどの入り。うむむ、朝一とは言え、ちょっと少ないような気も。


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