2018年9月22日(土)「スカイスクレイパー」

SKYSCRAPER・2018・米・1時間42分

日本語字幕:手描き風書体下、岡田壮平/シネスコ・サイズ(2.39、デジタル、Arri Alexa、IMAX、ドルビー・ビジョン)/ドルビーATMOS、dts、Auro 11.1(IMDbではドルビーサラウンド7.1も)

(米PG-13指定)(IMAX版、4D上映もあり)

監督・製作・脚本:ローソン・マーシャル・サーバー
撮影:ロバート・エルスウィット
出演:ドウェイン・ジョンソン、
   ネーヴ・キャンベル、
   チン・ハン、バイロン・マン、
   ローランド・ムーラー、ほか

公式サイト
http://skyscraper-movie.jp
(全国の劇場リストもあり)

香港に、高さ1キロ、240階建ての超高層ビル「ザ・パール」が完成する。完全オープンに向けて、元FBI特殊部隊HRTの隊長ウィル・ソーヤー(ドウェイン・ジョンソン)の会社にセキュリティ・システムのチェックが依頼される。そこで、まだオープンしていない上半分の1室に家族とともに住みながらチェックを進め、太鼓判を押したその日、ソーヤーは何者かに襲われ、セキュリティ・システムをコントロールする顔認証付きのダブレットを奪われてしまう。そして、謎の一団がビルに侵入し、96階で火災が発生。消火システムが作動せず、火が広がる中、ソーヤーの妻と2人の息子がビルに取り残されていた。


73点

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 ビルがスゴイ! ただ、あえてひと言で言えば「ダイ・ハード」(Die Hard・1988・米)。それを「タワーリング・インフェルノ」(The Towering Inferno・1974・米)のような高層ビル火災で味付けしたと。ほかにも「パニック・ルーム」(Panic Room・2002・米)的な隠れ部屋(子供はぜんそく気味だし)や、「ダイ・ハード4.0」(Live Free or Die Hard・2007・米/英)的なシステムの乗っ取り、「007/黄金銃を持つ男」(The Man with the Golden Gun・1974・英)や「燃えよドラゴン」(Enter the Dragon・1973・香/米)の鏡の部屋での決闘など、アクション系映画の面白いところを盛り込んでツギハギで作ったような感じ。そしてまたまた中華な雰囲気。中国の映画の市場規模はアメリカを抜きそうな勢いなんだとか。

 それでも結構楽しく見られるのは、やっぱり多分に主演のドウェイン・ジョンソンのキャラクターのおかげではないだろうか。この人だからなんだか誠実そうで、きっと一所懸命がんばっているんだろうなと思わされる。消して諦めない。あえて危険にチャレンジする。そして妻も戦う女。「スクリーム」(Scream・1996・米)シリーズで主演していた人だ。応援したくなる。

 ただ、予告の「パパ、飛びまぁぁぁすっ!」はないだろう。荒唐無稽に近いかもしれないが、そんなおふざけの映画ではない。ちょっと扱いが酷いのでは?

 銃は、FBIのHRTがM4(imfdbによるとHK416)。賊や警察はP226が多く、クールな女の賊はベレッタのPx4ストームっぽいシルバー・スライドのオート。賊のリーダーはCZスコーピオン、部下はタボール。香港警察は95式アサルト・ライフル(imfdbでは輸出型のタイプ97bと)。ヘリのスナイパーは見極められなかったが、imfdbによるとブルパップのQBU-88(輸出用?、QGB88式?)らしい。ほかに1911オートのカスタムっぽいものや、スライドにたくさん軽量化の穴が開いたグロッグっぽいオート(1911も?)も登場していたが、暗いシーンが多くそれも一瞬で見極められなかった。ラストでシャオ・ロン社長が持っていたのは、あのブルパップ・ピストルのボーバーグのように見えたのだが、どうだろう。撃つシーンはなかったと思う。

 アーマラーはたくさんいるようだが、メインはクレイグ・メイヤーズ。メジャーな作品では「インセプション」(Inception・2010・米/英)で、カナダでの武器係をやっていたらしい。ほかにジェット・リーとジェイソン・ステイサムが出た「ローグアサシン」(War・2007・米/加)もやっていたと。

 ちなみに、主人公によると「ダクト・テープ(ガムテープ)は何にでも使える」らしい。吸盤代わりなど、劇中あちこちで大活躍している。

 公開2日目の初回、通常の字幕上映で都内で一番大きなスクリーンと思われる日本橋の劇場は全席指定。ムビチケカードで2日前に確保し、当日は15分前くらいに開場。観客層は若い人から中高年まで割と幅広かった。男女比は、最初25人ほどいて女性が3〜4人といったところ。やっぱり男の映画か。それともデート・ムービーとして4D上映を選んだか。最終的には128席に5割ほどの入り。もっと入っても良さそうな気はするが、4D上映が終わると増えるのかも。

 マナーの後、映写機のマスクが左右に広がって、いよいよというところで映画泥棒が流れて、本編へ。


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