日本語字幕:手描き風書体下、小寺陽子/シネスコ・サイズ(2.39、デジタル)/ドルビー・サラウンド7.1(IMDbではドルビー・デジタル、dts: X、SDDS、Sonics-DDP)
(米PG-13指定)
監督:ジョン・M・チュウ 原作:「クレイジー・リッチ・アジアンズ」ケビン・クワン著、山縣みどり翻訳(竹書房刊) 脚本:ピーター・チアレッリ、 アデル・リム 撮影:ヴァーニャ・ツァーンユル 出演:コンスタンス・ウー、 ヘンリー・ゴールディング、 ミシェル・ヨー、 アウクワフィナ、ほか |
ニューヨーク大学で経済学を教える最も若い教授のレイチェル・チュー(コンスタンス・ウー)は、恋人のニック・ヤン(ヘンリー・ゴールディング)から、親友の結婚式に出るため故郷のシンガポールに帰るが、君も春休みを利用して一緒に行かないかと誘われる。付き合って1年だし、家族に紹介したいという。気軽にOKすると、飛行機の座席はプライベート・スイーツという超豪華なもので、ニックが大富豪の息子であることが判明する。 |
ちょっと笑えて、ラストはジーンとするラブ・コメディ。ハリウッド映画なのに出演者はほぼアジア人という異色作品。ただ、アジアが舞台とは言え、お金持ちの世界の話であり、ボクら一般人にはまったく現実感なし。どこかの世界のおとぎ話と変わらない。そこにアリス的な主人公のレイチェルが迷い込むと。 それにしても、長い。途中、ちょっと気を失いそうに。アメリカでこれが受けたのは、やはりアメリカン・ドリーム的な物語であり、アジア生まれの中国系とアメリカ生まれの中国系の衝突が描かれているからかもしれない。「アジアの中国系はアメリカの中国系とは違う」と。主人公はアメリカ育ち。どちらにしろチャイニーズの話だが、ラストにはアメリカンが幸せを手に入れる。 人気作のパターンも使われていて、「プラダを着た悪魔」(The Devil Wears Prada・2006・米/仏)や「デンジャラス・ビューティー」(Miss Congeniality・2000・米)のゲイ的なファッション担当や、ドレスの着せ替えパータン。感動はラストだけという感じも。涙が出そうになったが。 素晴らしかったのは、ミシェル・ヨー。見下した感じと冷たい感じが抜群。怖いほど。やっぱりうまいなあ。 タイトルは、オープニングもエンディングも、古いスタイル。フル・オーケストラの歌付き(中華な曲だが)で、文字はイラスト的な立体文字。そういう映画かと。手がけたのはyU+co。いい感じ。また良い曲も、良いところで使われている。 銃は、ニック・ヤンの祖母が住んでいるお屋敷のインド人風セキュリティ・ガードが、リー・エンフィールドらしいライフルを、銃剣を付けて装備していた。 公開3日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日半ほど前に貯まったポイントで確保。当日は12〜13分前に開場。観客層は若い人から中高年までいたが、メインは若い人たち。下はファミリー連れの小学校低学年くらいの男の子。やはりアメリカで大ヒットしたことが話題になったからだろう。男女比は半々くらい。それもあってか、あちこちでケータイが光っていた。 劇場に着いた時点で、残席わずかの黄色表示だったが、キャパの小さいスクリーンでの上映だったので、劇場としてはアメリカほどのヒットにはならないと呼んでいたのかもしれない。最終的には157席に7.5割ほどの入り。これは多いのか、少ないのか、微妙。 スクリーンはスクリーンはシネスコ・サイズで開いており、CM(シンガポールの広告もあり)予告の後、映写機のマスクが左右に広がって、暗くなって、マナーがあって本編へ。 |