2018年10月6日(土)「劇場版夏目友人帳〜うつせみに結ぶ〜」

2018・ANIPLEX/白泉社/テレビ東京/ローソン/木下グループ・1時間44分

ビスタ・サイズ(デジタル?)/音声表記なし(ドルビー・デジタル?)

(一部日本語字幕上映もあり)

総監督:大森貴弘
監督:伊藤秀樹
原作:「夏目友人帳」緑川ゆき
   「月刊LaLa」(白泉社)連載
脚本:村井さだゆき
声の出演:神谷浩史、井上和彦、
   高良健吾、島本須美、ほか

公式サイト
https://natsume-movie.com/
(全国の劇場リストもあり)

幼い頃から人に見えない妖怪を見ることができた夏目貴志(なつめたかし、声:神谷浩史)は、幼くして両親を失い、親戚の藤原夫妻に引き取られて高校に通っている。彼の手元には祖母の夏目レイコ(声:小林沙苗)が作った「友人帳」が引き継がれていた。そこにはかつてレイコが勝負して勝った妖怪の名が記されていて、子分になるという誓いのようなものだった。そして貴志は妖怪たちへその名を返す日々を送っていた。そんなある日、レイコのことを知る切り絵作家の津村容莉絵(つむらよりえ、声:島本須美)と、その1人息子椋雄(むくお、声:高良健吾)と知り合う。しかし2人の住む町には謎の妖怪がすくっているらしかった。


72点

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 感動的作品。ラストは悲しい気持ちに包まれた。歳を取って、1人息子を失って、ひとり寂しく死を迎えるのかなあと。ちょっと感慨深い。ただ、全体にギャグは滑り気味で、客席はずっとシーンとしたまま。そして前半は伏線を張るパートで、ほとんど何も事件が起きず、ありふれた日常がただ流れていくので退屈。眠くなる。後半でそれらが生きてきて、物語は大きく動き出し、感動へと至るのだが……。伏線の部分も小さな事件になっていればなお良かった気がする。

 それと、TVシリーズなり原作なりを知らないと、ついて行けない部分があった。ボクはどちらも見ていないので、突然、事情を知っているらしい田沼や多軌というキャラが出てきて、説明も無しなので面食らった。そしてニャンコ先生も、見た目のかわいらしさと声の雰囲気が合わないような気がして、馴染めなかった。TVシリーズを見ていた人はそんなことなかったんだろうけれど。ちょっとは説明が欲しかったなあ、と。

 絵も、劇中の切り絵は素晴らしい感じなのに、背景などの絵は、劇場映画としてはちょっと粗いかなと。TVサイズなら気にならなくても、大スクリーンだと粗が目立つ。そして、やっぱり線が細い。だから印象が薄く、存在感も薄い。力強さがない。惜しい!

 公開8日目の初回、都内では1週間で上映回数が減っており、渋谷の劇場のみ午前中の上映があったので、そこに溜まったポイントで予約。見るつもりはなかったが、他に見たい作品がなく…… 20分前くらいに下のエレベーターが動きだし、開場。それまで外で待つしかないのはちょっとなあ。古い設計で、2番は座席が横に広く、スクリーンが近くて低すぎる。前席がじゃまになる。スクリーンの大きさはいいんだけど。ここはTOHOシネマズを名乗っちゃいけないのでは?

 観客層は若から中年層くらいで、最初15〜16人中、男性は4人のみ。ほぼこのままの比率で、女性がほとんど。下は小学生低学年の女の子から、若い女性とオバサンという感じ。「さあ、癒やされるか」なんて声が聞こえてきたけど……。最終的には197席に6割ほどの入り。うむむ。

 CM・予告の後、暗くなってから映画泥棒があり、本編へ。


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