2018年10月7日(日)「イコライザー2」

THE EQUALIZER 2・2018・米・2時間01分

日本語字幕:丸ゴシック体下、風間綾平/シネスコ・サイズ(2.39、デジタル、ARRI、IMAX)/ドルビーATMOS(IMDbではドルビー・デジタル、ドルビー・ララウンド7.1、dts: X、IMAX 6-Trackも)

(米R指定、日PG12指定)(4D上映、IMAX版もあり)

監督:アントワーン・フークア
原案:TVシリーズ「ザ・シークレット・ハンター」
脚本:リチャード・ウェンク
撮影:オリヴァー・ウッド
出演:デンゼル・ワシントン、
   アシュトン・サンダーズ、
   ペドロ・パスカル、ほか

公式サイト
http://www.equalizer2.jp
(全国の劇場リストもあり)

元CIAの敏腕エージェント、ロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)は、昼間はタクシー・ドライバーとして働き、夜は人助けや警察に頼めないような仕事を請け負っていた。そんなある日、ベルギーで発生したCIAの協力者が惨殺された事件を調べていたCIAの元上司、スーザン・プラマー(レリッサ・レオ)がベルギーでジャンキーに襲撃され死亡する。マッコールはかつてのCIAの同僚、デイブ・ヨーク(ペドロ・パスカル)と連絡を取り、調査を始めると殺したのはプロだということが判明する。


76点

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 面白かった。1つの大きな事件と、小さないくつもの事件が織り成すドラマ。良くできている。「水戸黄門」とか「遠山の金さん」とか「大江戸捜査網」的な雰囲気も。直接的には「必殺」シリーズに近いか。いずれにしても時代劇的。こんなヒーローが本当にいてくれたらと願わずにはいられない。日頃貯まった怒りが消し去られるような、胸のすく物語。ストレス解消。ただ、ラストはひたすら悲しい。寂しい後ろ姿。いくら善行を積んでも、人助けをしても、心に開いた大きな穴は埋められない。

 それにしても、予告編やポスター、公式サイトで犯人を言ってしまっているのはどうだろう。「イコライザーvsイコライザー」「今度の敵はイコライザー」……。これは謎解きではないから、それでも良いとしても、そのことによって先の展開が読めてしまうため、面白さが半減する。

 それにしても、かなり怖い。リアル路線のアクションで、血はどす黒い。暴力はかなり痛そうで、恐ろしい。スーパー・ヒーローものとは大違い。銃も怖い。刃物はもっと怖い。ストーリーもリアルなもので、主人公だけが超人的な能力の持ち主でリアルを超えている感じ。しかも、多数を相手にしてあれだけの格闘を繰り広げるには、毎日のトレーニングが欠かせないと思われるが、その様子は全く描かれていない。どうやって体力や技のキレを維持しているのか。その辺はファンタジーというか映画というか。

 やはり細かなエピソードが良い。ちょっとした人助け的なもの。とは言え、基本は暴力で解決するわけだが……。若干、エピソードが多すぎて、しかも同時進行していて、散漫というかわかりにくくなっている面もあると思う。そうでありながら、ラストにはすべてにキッチリと落とし前を付けてみせるのだから、見事としかいいようがない。

 暴力が満載でもすさんだ感じにならないのは、主人公のキャラクターのおかげだろう。そして、だからデンゼル・ワシントンは、いままでやらなかった続編への出演を決めたのだろう。ボク的には「マイ・ボディガード」(Man on Fire・2004・米/英/メキシコ)の続編もデンゼル・ワシントンで作って欲しいなあ。

 銃は、ベルギーで夫婦を殺すのに使われていたのはマカロフのように見えた。またギャングがグロック、1911オート、イングラムMAC10、S&WのM&Pなどを使い、マッコールがそれを奪って使う。プロの工作員たちはM92のサウンド・サプレッサー付き、M4カービン、スタン・グレネードなどを使う。imfdbではSIG MPX、ダニエル・ディフェンスのM4、HK416もあったらしい。ちなみに、マッコールが使っていた腕時計は、前作から引き続きSUUNTOのコア・オールブラック。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日と数時間前にムビチケカードで確保。当日は10分ほど前に開場。観客層は中高年がメインで、男女比は5.5対4.5くらいで、やや男性が多い感じ。白髪が目立っていた。敬老会かっていうくらい。最終的には287席に7割くらいの入り。なかなか好調のよう。

 CMと映画泥棒のあと予告があって、暗くなってからマナーが流れて、本編へ。それにしても、マナーでケータイを消してとやっているところに、ケータイをライト代わりにして入って来るって……全く見ても聞いてもいないんだ。

 隣に口の臭いジイサンが座って、口を開けないでくれれば耐えられるんだけれど、時々ブツブツと何か独り言を言うんで、臭いのなんの。本編が始まったら、とりあえず静かになってくれたけど、辛かった。



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