2018年10月27日(土)「search/サーチ」

SEARCHING・2018・米/露・1時間42分

日本語字幕:丸ゴシック体下、中沢志乃/ビスタ・サイズ(1.85、デジタル)/ドルビー・サラウンド5.1

(米PG-13指定)

監督・脚本:アニーシュ・チャガンティ
脚本:アニーシュ・チャガンティ、セヴ・オハニアン
撮影:フアン・セバスティアン・バロン
出演:ジョン・チョー、
   デブラ・メッシング、
   ミシェル・ラー、ほか

公式サイト
http://www.search-movie.jp
(全国の劇場リストもあり)

妻を病気で失った哀しみがまだ癒えない韓国系アメリカ人のデビッド・キム(ジョン・チョー)は、それでも高校生の1人娘マーゴット(ミシェル・ラー)とうまくやっていた。ところがある日、マーゴットは友達と勉強会をやると言ったまま、朝になっても帰ってこなかった。連絡すると友達は勉強会の後帰ったといい、ピアノのレッスンは半年前に止めて行っていなかったことが判明する。事件性を感じたデビッドはサンノゼ警察に通報し、腕利きの女性刑事ローズマリー・ヴィック(デブラ・メッシング)が担当となる。デビッドも独自に娘のSNSを調べると、知らなかった娘の姿が浮かび上がってくる。


76点

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 なかなか怖いサスペンス、ミステリー。基本パソコンの画面だけで進行し、そこにTVの映像や監視カメラの映像が使われていく。現実の世界ではないのに、逆にリアリティがあり、徐々に怖くなっていく。うまい。

 最初、パソコンの画面だけでは粗い画像で鑑賞に堪えないのではないかと思ったが、HD画像もあり、メインとなるFaceTimeのビデオ電話画像は高画質で、苦痛ではなかった。ただ、レンズが広角系なので、顔などレンズに近いとゆがむので、ちょっと見づらかった。

 それにしても、この父はパソコンをというか、SNSを使いこなしている。ツイッター、FaceTime、インスタ、ユー・キャストなどなど。パスワードがわからなくても、忘れた時のヒントを頼りに、突き止めてどんどん入っていく。そしてパソコンからどんどん電話をかけて、話しながら検索を掛ける。今はこれくらい、当たり前?

 そしてもう1つ怖いのは、ネットではいきなり被害者がバッシングに会うこともあるということ。この辺もリアル。本当にありそう。怖いなあ。そういえば、すべてがパソコンの中で完結してしまう(実際には主人公はいろいろ行動し、監視カメラ映像も使われているが)というのも、怖い気がした。人生がパソコンだけで済んでしまうような錯覚に陥る。

 気になったのは、警察は遺体も確認しないで、死亡宣言をすること。こんなことってあるのだろうか。

 監督は脚本も手がけた、27歳という若さのアニーシュ・チャガンティ。公式サイトによると、名門南カリフォルニア大学で映画を学んだそうで、初めて作った短編がYouTubeで話題となり、それが本作につながったらしい。何と本作が劇場映画デビュー作になるんだとか。次作にも大いに期待したい。IMDbに「Run」という作品がプリプロに入ったとあった。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、たまったポイントで2日前に確保。当日は17〜18分前に開場。若い人から中高年まで幅広かったが、やはりメインは中高年。男女比は半々くらいで、最終的に499席の6割くらいの入り。9席×2列あったプレミアム席も5席が埋まった。今後も入りそうな印象。

 CM・予告の後、東宝の大スクリーンTCXのデモがあって、映画泥棒から、左右マスクで本編へ。


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