2018年12月17日(月)「グリンチ」

THE GRINCH・2018・仏/中/日/米・1時間26分

日本語字幕:丸ゴシック体下、石田泰子/シネスコ・サイズ(2.35、デジタル、ドルビーVISION、IMAX)/ドルビーATMOS、dtsX、Auro11.1(IMDbではドルビー・サラウンド7.1、ドルビー・デジタル、SDDS、ドルビーも)

(米PG指定)(日本語吹替版もあり、一部バリアフリー字幕付吹替版もあり)

同時上映「ミニオンのミニミニ脱走」(短編)

YELLOW IS THE NEW BLACK・2018・米・4分)

シネスコ・サイズ(2.35、デジタル)/ドルビー・サラウンド7.1


監督:ヤーロウ・チェイニー、スコット・モシャー
原作:絵本「いじわるグリンチのクリスマス」Dr.スース
脚本:マイケル・ルシュー
   トミー・スウェドレー
声の出演:ベネディクト・カンバーバッチ、
   キャメロン・シーリー、
   ラシダ・ジョーンズ、
   キーナン・トンプソン、ほか

公式サイト
https://grinch.jp
(全国の劇場リストもあり)

遙かかなたの遠いところにあるフーの村は、まもなくやってくるクリスマスで盛り上がり、楽しい雰囲気が溢れていた。ただ1人、北の離れの山に愛犬のマックスと暮らしているグリンチ(声:ベネディクト・カンバーバッチ)だけはひねくれ者で、村人たちを寄せ付けず、クリスマスが大嫌いだった。しかし12月20日、買い置きの食料が無くなって、村へ買い出しに行かなければならなくなる。グリンチは村で散々嫌がらせをした後、幼い少女、シンディ・ルー(声:キャメロン・シーリー)がサンタにお願いをしたがっていることを知り、手紙より直接話した方が良いとアドバイスする。シンディ・ルーは歩いて北極へ行こうとするが、1カ月以上掛かると聞かされ、プレゼントを持ってきたサンタを罠掛けて捕まえ、直接談判しようと考える。一方、グリンチはクリスマスを村から盗むことにする。


71点

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 感動的。ちょっとウルっときて、泣きそうになったが堪えた。というのも、感動的なのは、そのセリフであって、状況からそういうことを言えば、感動してしまうだろうなあというもの。名言ではあるが、小さなエピソードの積み重ねによって語られるストーリーから来る感動ではないため、軽く、その場限りですぐに忘れてしまう。全体の構成で泣かされると、後々まで残って深い感動が得られるんだけど……。

 86分は短くは感じなかったものの(むしろ退屈で長く感じたかも)、緻密に描くには少ないのでは。シングル・マザーのママの大変さとか、クリスマスの意義とか良さとか、グリンチの過去とか、エピソードが少なく伝わってこない。言葉だけじゃなあ。

 絵と音は素晴らしい。絵はカラフルで、キャラクター意外リアルで実写のよう。セーターの質感とか、髪の毛の揺れ方、雪の感じ、踏みつけたチラシがくしゃくしゃになる感じなど、もう実写としか思えない。音もクリアで、立体的で、良く回る。凄い。

 途中からあまり気にならなくなるが、原作絵本に似せたらしいキャラが、いまいち魅力が薄い。同じイルミネーションでもミニオンは魅力的なんだけど……面白かった「SING/シング」(Sing・2016・日/米)も、ストーリーは良かったが、キャラがイマイチだったなあ。ジム・キャリーの実写版「グリンチ」(How the Grinch Stole Christmas・2000・米/独)もいまひとつパッとしなかった感じ。映画に向いている題材なんだろうか。

 公開3日目の初回、上映時間と字幕か吹替かの選択で日比谷をチョイス。2日前にネットで確保して、当日は15分前くらいに開場。字幕版の平日なので子供は親に連れられた女の子が1人しかいなかったが、女性が多く若い人と中年が半々くらい。最終的に120席に30人くらいの入り。男性(中高年)は3〜4人。まあ、平日で、この出来だとこんなものだろう。なぜ女性が多かったかは不明だが。

 CM・予告の後、グーグルのCM。「OKグーグル、電気を消して」の声に合わせて場内も消灯。「エッ!」という声も上がっていた。そのあとTOHO/イルミネーションのロゴから、本編へ行ってくれれば格好いいのに、映画泥棒があって腰が砕かれて本編へ。


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