ビスタ・サイズ(デジタル?、表記なし)/音響表記なし(ドルビー・デジタル?)
(一部日本語字幕付き上映、『UDCast』方式に対応した視覚障害者用音声ガイド、聴覚障害者用日本語字幕付上映もあり)
監督:鈴木雅之 原作:「マスカレード・ホテル」 東野圭吾(集英社刊) 脚本:岡田道尚 撮影:江原祥二 出演:木村拓哉、 長澤まさみ、 小日向文世、ほか |
都内で連続殺人事件が発生する。すべての現場には数字の暗号が残されており、同一犯の犯行と考えられた。そしてその暗号を帰国子女のエリート刑事、新田浩介(にったこうすけ、木村拓哉)が解読し、数字が次の犯行現場の位置だと判明。次がホテル・コルテシア東京を示すことから、ホテルの地下に捜査本部を置き、刑事たちがホテルマンとして潜入し犯人を逮捕することになる。新田は英語が話せることから、フロントに配置され、教育係としてフロント・クラークの山岸尚美(やまぎしなおみ、長澤まさみ)が付く。
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楽しめた。刑事vsホテルマンの構造は、自由業vs公務員のような違いが際立ってそこが面白かった。まあ映画の定番。全体の印象としては、犯人が誰かわかりにくくするためのたくさんの個性的な宿泊客を描く必要があり、そのパートは「THE有頂天ホテル」(2005・日)や「県庁の星」(2006・日)のようで、それだけで成立する感じ。対立構造で始まり、ラストは恋愛関係になるのだろうと。人間模様が面白く、コメディ的で、音楽もちょうどそんな感じ。もちろんTBSのTVドラマ「HOTEL」的でもある。 ホテル正面をシンメトリーに収めた絵も度々登場し、これはマスカレード・ホテルだけに劇場の舞台のように捉えたというところだろうか。 後半になって、ようやくミステリー・パートが始まるわけだが、これはちょっとわかってしまうかなと。特殊メイクが作り物に見え、何かあるかなと思ってしまう。それでいうと、最初の宿泊客、アバンの濱田岳もヒゲが不自然だった。これを時代劇のカツラのように映画の嘘のお約束として流した方が良いのか、物語の展開のキーのひとつとして受け取っても良いのか、悩むところ。ネタに使わないのならほぼ完全にバレないメイクか本物にして欲しい。たぶん今はデジタルのおかげで撮影解像度が上がっていて、よりバレやすいのだろう。 ラストのクレジットで、友情出演:明石家さんまとあったが、どこに出ていたのかわからなかった。 監督は「HERO」や「ショムニ」の鈴木雅之。映画では「プリンセストヨトミ」(2011・日)や「本能寺ホテル」(2017・日)を撮っている。なるほど、本作もなんとなくそんな雰囲気かなあと。 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日はビルが開いたのが25分前で、12〜13分前に開場。ほぼ中高年で女性は若め。男女比は4.5対5.5くらいでちょっと女性の方が多かった。キムタクだしなあ。最終的には157席に8割くらいの入り。朝早めとは言え、このキャパでいっぱいにならないのは、ちょっと問題かも。話題作なのに。 スクリーンはシネスコ・サイズで開いており、CMのあと映画泥棒があって、予告へ。そして暗くなってからマナーが流れて本編へ。 |