2019年1月26日(土)「サスペリア」

SUSPIRIA・2018・伊/米・2時間32分

日本語字幕:丸ゴシック体下、松浦美奈/シネスコ・サイズ(IMDbでは1.85ビスタ、デジタル、Arri)/ドルビーATMOS

(米R指定、日R15+指定)

監督・製作:ルカ・グァダニーノ
オリジナル脚本:ダリオ・アルジェント、
   ダリア・ニコロディ
脚本:デヴィッド・カイガニック
撮影:サヨムプー・ムックディプローム
出演:ダコタ・ジョンソン、
   ティルダ・スウィントン、
   ジェシカ・ハーパー、
   クロエ・グレース・モレッツ、ほか

公式サイト
https://gaga.ne.jp/suspiria/
(全国の劇場リストもあり)

ベルリンを拠点に活動する世界的な舞踏団に入団するため、アメリカからスージー・バニヨン(ダコタ・ジョンソン)がやってくる。オーディションを受けると、高名な振付師のマダム・ブラン(ティルダ・スウィントン)の目にとまり、採用される。そして失踪したセンターのダンサーの代役を申し出てこれまた採用。そんな中、舞踏団ではダンサーの失踪事件が相次いでいた。行方不明となったダンサー、パトリシア(クロエ・グレース・モレッツ)のカウンセリングを担当していた心理療法士のジョゼフ・クレンペラー博士(ルッツ・エバースドルア名義、ティルダ・スウィントン)は、彼女の話を妄想と判断していたが、彼女の忘れ物の中から日記を発見する。同じ頃、スージーは奇妙な夢を見るようになっていた。


65点

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 終わって出て行く時の中年夫婦の会話。夫「何これ」、妻「何これ」。ボクの感想「何これ」。IMDbの評価は7.1点の高評価。一流の芸術作品と評する人もいるようだが、こういうのを言うのだろうか。ボクには理解できなかった。怖さがまったく伝わってこなかった。悲しいとか切ないもなく、感じたのは気持ち悪さ。うげっ。

 モダン・バレエ(コンテンポラリー・ダンス? ボクにはこの違いもわからない)を理解する人なら面白さがわかるのかもしれない。しかしボクのような凡人にはさっぱり。良かったのは、美女の裸が見られたことくらいだろうか。ほかに全く良いところを見いだせなかった。

 そもそも、ナチスのことなんてこの映画に何の必要性もないし関係もない。東西の分裂ドイツも、赤軍のテロ事件も、何の関係もない。ボクには難しっぽく(理屈っぽく)しようとこじつけたに過ぎない感じがした。「サスペリア」(Suspiria・1977・伊)ってこんな映画だったっけ? 見たはずなんだけど、あまり記憶に残っていない。「決してひとりでは見ないでください」というキャッチ・フレーズだけは覚えてる。

 とにかく長い。退屈。眠い。特に前半、1時間半くらいは何も起きず、思わせぶりなカット、スローとかが意味なく付け加えられており、それが逆にイライラさせられる。意味ないじゃん、と。そういうムダを削れば、結局1時間半くらいのオリジナル版と同じ尺にまとまるのではないだろうか。後半は、モダン・バレエ+変態血まみれ全裸ショーという感じ。衣装は、まるで日本の緊縛、亀甲縛り的だし……。それでもモダン・バレエがあることで、全裸のエロさが抑えられている気はした。また、女性のヘアは普通に写っていて、隠すよりエロさはないが、中年男性の刑事の局所は女性との絡みがあるからかボカシがかかっていたものの、老年男性の局所は倒れているだけなのでボカシなし(演じているのはティルダ・スウィントン〔3役!〕だそうなので、特殊メイクということになるのだろうが)。見たくなかったなあ。必要あったのだろうか。監督の趣味という感じしかしなかったけど……。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は20分前くらいに開場。ほぼ中年層で、若い人と高齢者は少なかった。なぜだろう。オリジナル版を劇場で見た人はたぶん50代後半以降だろうから高齢者が多いと思ったのだが。最初12〜13人いて、女性は中年が2人。最終的に117席の98%くらいが埋まった。すごい。どこかで評判になっていたのか。ただ、見た人の評価が伝わって、激減するかも。

 CM・予告に続いて、マナーのあと暗くなって、映写機の左右のマスクが広がってシネスコ・サイズになってから映画泥棒があって、本編へ。


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