2019年2月10日(日)「アクアマン」

AQUAMAN・2018・豪/米・2時間23分

日本語字幕:手描き風書体下、アンゼたかし/シネスコ・サイズ(2.39、デジタル、Arri、IMAX、ドルビーVISION)/ドルビーATMOS(IMDbではドルビー・デジタル、dts:X、ドルビー・サラウンド7.1、12-Trackデジタル・サウンド、Auro11.1も)

(米PG指定)(日本語吹替版、IMAX版、3D、4D上映もあり)

監督:ジェームズ・ワン
原作:「アクアマン」(DCコミックス)
   モート・ワイジンガー、
   ポール・ノリス
脚本:デヴィッド・レスリー・ジョンソン
    =マクゴールドリック、
   ウィル・ビール
撮影:ドン・バージェス
出演:ジェイソン・モモア、
   アンバー・ハード、
   ウィレム・デフォー、
   ニコール・キッドマン、ほか

公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/aquaman/
(全国の劇場リストもあり)

1985年、アメリカ・メイン州アムネスティ湾の灯台守トーマス・カリー(テムエラ・モリソン)は、嵐の夜、岩場に打ち上げられていたアトランティス王国の王女アトランナ(ニコール・キッドマン)を助ける。彼女は政略結婚を逃れ海底世界から地上にやって来たのだった。やがて二人は恋に落ち、男の子が生まれる。彼はアーサーと名付けられ、すくすくと育って行った。こんなある日、海底から婚約者のオーバックス王の命を受けた兵士達がやって来て、アトランナを連れ帰ろうとするが、自分の武器の槍を使って撃退する。しかしこれからもっと追っ手がやって来るだろうと、アトランナは息子と夫を守るため自らアトランティスへ戻る決心をする。そして必ず戻ると約束し、海へと飛び込む。時が流れて現在、アーサー(ジェイソン・モモア)のもとに、海底のゼベル国の王女メラ(アンバー・ハード)が現れ、アーサーの異父弟オーム(パトリック・ウィルソン)が地上へ戦争を仕掛けようとしていると告げる。あなたが王になって、止めて欲しいというのだった。


74点

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 世界を股にかけたスケールの大きな大冒険活劇。お金も掛けまくりで、もはやCGショーといった感じも。イケメンに美女たちに、素晴らしい絵と、素晴らしい音響。適度な笑いと、スポーツ感覚のバイオレンスで、スッキリ爽快のアクション。ただ、ストーリーは荒唐無稽のトンデモな内容。それでもちゃんと楽しく見られるのは、親子の愛とか、正義とか、一生懸命まじめに伝えようとしているからだろう。ちゃかしていないし、ハスに構えてもいない。

 ストーリーとしては、跡継ぎを誰にするかというよくあるお家騒動もの。「マイティ・ソー」(Thor・2011・米)シリーズや「ジュピター」(Jupiter Ascending・2015・米/豪)と同じ。どちらもあまり面白くなかった。よくあるパターン。しかもこれにアーサー王伝説まで取り込んでいる。「トランスフォーマー/最後の騎士王」(Transformers: The Last Knight・2017・米)のやばいパターンではないか。それでも、それらのようにならなかったのは、スケールが大きく、登場人物がポジティブで明るく、うじうじしていないこと。行動で問題を解決して行く。ちょっと007的で、物語構成はRPGゲーム的。いくつかの小さなクエストをこなして、ラストに大きなクエストに挑む。謎解きは「ナショナル・トレジャー」(National Treasure・2004・米)的でもあった。

 ニコール・キッドマンは1967年生まれだから52歳。とてもそうは見えない若さと美しさ。だから冒頭の恋物語もいい感じで受け入れられる。やっぱりおとぎ話系だから、美男美女でないとね。すでに大女優という雰囲気ながら、意外にB級作品とか、とんでもなファンタジー系にも出ていて、本作は「ライラの冒険 黄金の羅針盤」(The Golden Compass・2007・英/米)ほど酷くなくて良かった。

 そして美しいのが、アンバー・ハード。ジョニー・デップの元彼女としての方が有名かも知れないが、本作ではしっかりとした存在感を出している。美しいだけじゃない。本作をきっかけに、もっとメジャーな作品にも出て行くようになるかも。

 使われていた銃は、海賊がM4カービンとFA-MAS(あれ、シュタイアAUGだったか……とにかくブルパップ)。

 声の出演で、ジュリー・アンドリュースがクレジットされている。アクアマンが父のヤリ、トライデントを岩から引き抜く時のカラゼンというキャラクターらしいのだが、覚えてないなあ……。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は15分くらい前に開場。劇場全体のオープンが遅く、ロビーは大混乱。ごった返していた。着いた時点では本作は通常の表示だったが、ものの5分ほどで黄色の残席わずか表示になった。観客層は若い人から中高年まで割と幅広く、意外と若い人も多かった。男女比は8対2くらいから始まって、最終的には6.5対3.5くらいに。やはり男性のほうが多かった。最終的には407席がほぼすべて埋まった。真ん中の10席×2列のプレミアム席も2席ほど残してすべて埋まった。すごい人気。なぜなんだろう。

 CM・予告の後、マナーがあって、暗くなって映写機のマスクが左右に広がりシネスコに。期待が高まったところで映画泥棒で腰を砕かれる。このタイミングかなあ。


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