2019年2月17日(日)「フォルトゥナの瞳」

2018・東宝/博報堂DYミュージック&ピクチャーズ/アミューズ/ジェイアール東日本企画/KDDI/ローソンエンタテインメント/日本出版販売/ひかりTV/GYAO・1時間51分

シネスコ・サイズ(表記無し、デジタル?)/音響表記無し(ドルビー・デジタル?)

(一部日本語字幕付き上映もあり、『UDCast』方式に対応した視覚障害者用音声ガイド付き、聴覚障害者用日本語字幕付き)

監督:三木孝浩
原作:百田尚樹『フォルトゥナの瞳』(新潮文庫刊)
脚本:坂口理子、
   三木孝浩
撮影:山田康介
出演:神木隆之介、
   有村架純、
   斉藤由貴、
   時任三郎、ほか

公式サイト
http://fortuna-movie.com
(全国の劇場リストもあり)

幼い時、航空機事故で両親を失い、1人生き残った木山慎一郎(きやましんいちろう、神木隆之介)は、ある日、死を目前にした人が透けて見える能力に気付く。そしてケータイを買い替えようと入った携帯ショップで親切な販売員の桐生葵(きりゅうあおい、有村架純)と出会い、彼女の手が透けていたことから、それを伝えようと、退社後、カフェで会う約束をする。すると、そのことで彼女の運命が変わり、透けていた手が元に戻る。しかし慎一郎は胸に大きな痛みを覚えるのだった。


75点

前へ一覧へ次へ
 感動的な話。危うく泣きそうになった。そして、何より有村架純がかわいい。素晴らしい笑顔。そして神木隆之介の素直でまじめな感じがいい。子役出身だとハイティーンくらいで不良っぽくなってしまうのがあるあるだ。「ALWAYS三丁目の夕日」(2005・日)の人とか……。しかし「意識高過ぎ高杉君」こと神木隆之介は違った。観客は2人の恋愛を温かく見守りたくなる。こうなればもう映画は成功したようなもの。

 そして、ボク的にはサポートする社長の妻役の斉藤由貴が友達感覚で話をしてくれる重要な存在で、さらに社長役の時任三郎がいい先輩という距離感で実に良い感じだったと思う。さらに、意外なことに、不良のチャラ男を演じたDAIGOのうまいこと。本職じゃないのに、結構TVとか映画出てるもんなあ。ただ普段のしゃべり方に、ロッカーだからなのか、不良系の訛りはあるけど。志尊淳は普段はかわいいキャラながら、「探偵はBARにいる3」(2017・日)でも怖い役をやっていたので、驚くほどではなかったが、やっぱりギャップは凄い。

 原作は「モンスター」(2013・日)」や「永遠の0」(2013・日)」の百田尚樹。最近、映画界では東野圭吾が目白押しなので、またかと思ったら違った。本作も面白いなあと。ちょっと原作を読んでみたい気になった。

 監督は「ソラニン」(2010・日)や「ホットロード」(20144・日)の三木孝浩。ボクはどれも見ていないのでわからないが、青春恋愛もの系が多いような……。だから本作もうまいのかも。

 主題歌・挿入歌はONE OK ROCKの「In the Stars (feat. Kiiara)」。いい曲。作品の雰囲気にピッタリ。

 公開3日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。東宝作品なのに、ほかの系列の劇場のほうが大きいスクリーンで上映するとは……。当日は10分くらい前に開場。観客層は、意外なことに中高年がメインで、若い人は少なめ。男女比は半々くらい。最終的には301席に3割埋まったかどうか。朝一ということもあるだろうが、ちょっと少ないような。だから東宝系は小さめを選んでいたのか。もっと入っても良い作品だと思うけどなあ。

 スクリーンはシネスコで開いており、CMのあと映画泥棒があって、予告が終わると映写機のマスクが左右に広がり、場内が暗くなって、マナーから本編へ。


前へ一覧へ次へ