2019年3月24日(日)「バンブルビー」

BUMBLEBEE・2019・米/中・1時間54分

日本語字幕:手描き風書体下、松崎広幸/ビスタ・サイズ(1.85、デジタル、Arri、Panavision)/ドルビーATMOS(IMDbではドルビー・デジタル、ドルビー・サラウンド7.1、dts: X、Sonics DDP、12トラック・デジタル・サウンドも)

(米PG-13指定)(3D上映、4D上映、日本語吹替版、IMAX版もあり)

監督:トラヴィス・ナイト
脚本:クリスティーナ・ホドソン、
   ケリー・フレモン・クレイグ
撮影:エンリケ・シャディアック
出演:ヘイリー・スタインフェルド、
   ジョン・シナ、
   ホルヘ・レンデボルグ・Jr、ほか

公式サイト
http://bumblebeemovie.jp
(全国の劇場リストもあり)

サイバトロン星でのオートボットとディセプトコンの戦争はクライマックスを迎え、劣勢となったオートボット軍は一旦引いて、態勢を立て直すことにする。オプティマス・プライム(声:ピーター・カレン)はB-127〈バンルビー〉(声:ディラン・オブライエン)に、地球へ行って自分が合流するのを待て、それまで地球を守れと命じる。1987年、アメリカ、カリフォルニアの陸軍訓練施設に火球が落下。中から現れたB-127は軍に追跡を逃れるも、追って来たディセプトコンのシャッター(声:アンジェラ・バセット)とドロッブキック(声:ジャスティン・セロー)により発声機能を破壊され、メモリー・セルも損傷を受け記憶を失ってしまう。しばらくして、18歳の女子高生チャーリー・ワトソン(ヘイリー・スタインフェルド)は、亡き父と一緒に修理していた車を完成させるため、ジャンクヤードでパーツを集めていて、ほこりまみれの黄色いフォルクスワーゲン・ビートルを発見する。自分の車が欲しかったチャーリーはジャンクヤードのオーナーに頼み込んで手に入れるが、それはB-127だった。


71点

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 スピオン・オフでもなんでもなく、やっぱり間違いなくマイケル・ベイ印の映画。おバカなアクションSFだった。監督が替わっても、プロデューサーに留まり続け、変えることを許さなかったのか。登場人物はほとんど全員「あんたバカ?」というタイプ。まともな人間は1人もいない。完全子供向けコメディ。見どころは、これまでの全シリーズと同じで、圧倒的なまでのリアルさの3D-CG。画は凄い。そして、今回は主人公のかわいらしさ。他はなし。まあ懐かしい楽曲の数々もあるか……。IMDbでは7.0点の高評価。

 CGと対照的に設定やストーリーにリアルさはない。ほぼバンブルビーはペットの犬。賢くて、かわいくて、言うことを聞いて、ちょっとやんちゃ。いつお手をするのかと思った。山の中とは言え、すぐ近くで火球が落ちたり、軍とロボットの戦闘が行われているのに、キャンプ場で人々がのんびりキャンプを楽しんでいるなんて! 冒頭からこれ。以下同様。本当、子供向け。嫌みに対するリベンジがトイレット・ぺーバーや生卵での嫌がらせ? バカ過ぎ。突っ込みどころ満載。一歩間違えば、ラジー賞候補。

 血まみれにならないように、人が死ぬ時は、体が透明なジェルのようになって、バシャっと飛び散る。にもかかわらず、字幕版だったこともあってか、子供は1人も見に来ていなかった。ロボットの戦いはほとんどスポーツ的な格闘技。

 冒頭の、地球でのジャンクヤードでパーツを探すのは「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(Star Wars: Episode VII - The Force Awakens・2015・米)の真似? 監督が「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」(Kubo and the Two Strings (original title)・2016・米)のトラヴィス・ナイトだから、期待したのに。雲泥の差。シネスコよりは少ないとしてもお金は掛かっている。ラストにベイ・フィルムと出たけど……?

 銃は…… 最初の訓練中の兵士はM4カービン、M16A3?あたりのフル・サイズ、ポンプ・ショットガン、車両にM2ブローニングなど。バンブルビーと軍(特殊部隊?)が遭遇する時の兵士はHK53かと。指揮官のバーンズはデザートイーグルを持っている。他に、グレネード・ランチャーのようなテーザー銃もバンブルビーを捕まえる時に使っている。

 主演のヘイリー・スタインフェルドは、女子高生役だが1996年生まれの23歳。若く見えるのでまったく問題なし。リメイク西部劇「トゥルー・グリット」(True Grit・2010・米)でデビューし、大注目された人。ただ、その後あまりパッとせず、最後に見たのはリュック・ベッソン脚本の「ラストミッション」(3 Days to Kill・2014・米/仏/セルビア)か。ようやくまたメジャーな作品に出たと。

 公開3日目の初回、新宿の劇場はTCX+ATMOS上映でプラス200円の料金。2日前にネットで予約して、当日は15〜16分前に開場。観客層は意外と中高年メイン。若い人は少なかった。あらら。男性メインで、女性は1/4いただろうか。他に字幕通常版や3D上映、4D上映もあったため分散されたようで、最終的には499席に4割ほどの入り。9席×2列のプレミアム席は7席ほどが埋まった。

 CM・予告からマナーがあって、暗くなり、TCXのデモ、ドルビーATMOSのデモと続いて、映画泥棒の後、映写機の左右マスクで本編へ。

 それにしても、ときどき4D劇場の振動が伝わって来て不快だった。地震と間違えてドキッとする。なんとかして欲しいなあ。


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