2019年5月26日(日)「空母いぶき」

2018・『空母いぶき』フィルムパートナーズ・2時間14分

シネスコ・サイズ(表記なし)/音声表記なし



監督:若松節朗
原作:「空母いぶき」かわぐちかいじ、ビッグコミック(小学館)連載中
脚本:伊藤和典、長谷川康夫
出演:西島秀俊、
   佐々木蔵之介、
   佐藤浩市、
   本田翼、ほか

公式サイト
http://kuboibuki.jp
(全国の劇場リストもあり)

そう遠くない未来。12月23日、03:15、波照間群島方面に東亜連邦が軍事力を展開、初島に漁船を装った一団が上陸したのを巡視船「くろしお」が確認する。政府はただちに涌井継治(わくいけいじ、藤 竜也)を群司令官とする空母「いぶき」、護衛艦「あしたか」、護衛艦「いそかぜ」、護衛艦「はつゆき」、護衛艦「しらゆき」、潜水艦「はやしお」からなる第5護衛隊群を派遣する。偶然にも「いぶき」にはネットニュース社記者の本多裕子(ほんだゆうこ、本田 翼)と、東邦新聞記者の田中俊一(たなかしゅんいち、小倉久寛)が取材のため乗船していたことから、取材中止となるが、本田はこっそり衛星電話を持ち込んでいた。すると突然、敵の潜水艦からミサイルが発射される。


74点

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 ボクは原作を読んでいないので楽しめた。大ごとになる寸前の限定的戦闘映画。かなりのハラハラドキドキ。格闘技的な痛快部分もある。そして本当の自衛官の人たちの気持ちを代弁しているのかどうかはわからないが、登場人物たちの日本を思う気持ちは強く伝わってきた。それは感動的。平和を守るため、国民を守るため、命を掛ける。自衛官になるということは、ここまでの覚悟がいるということだろう。そして、戦闘を戦争にさせないための政治家たちの(こんなにクリーンな人たちばかりとは思えないが)話も感動的にまとめられている。

 コンビニや記者たちのエピソードも入れながら、リアルな緊張感が続く中、割と笑いも入れながら、エンターテインメントとしてうまくまとめられているなあという印象。本気になると関西弁が出る艦長など、いい味を出している。「いぶき」の艦長、秋津一佐と、同期の副艦長、新波二佐のキャラのコントラストも見事。それぞれに魅力的。

 気になったのは、総理がアメリカの副大統領と電話会談する時、通訳を介さず、普通のワイヤレスホンで直接、英語で話していたこと。首脳クラスの電話会談では、普通はそれぞれ通訳を介して、盗聴されやすいワイヤレスホンなど使わず、盗聴対策をした電話をスピーカーを通して行うと聞いたのだが……。

 銃は、東亜連邦軍がAK47、拳銃はP220の海上自衛隊バージョンの刻印入りらしかった。

 公開3日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は15分前くらいに開場。ほぼ中高年で、若い人はわずか。男女比は、ほぼ男性でオバサンが1割くらい。劇場に着いた時点で赤色の満席表示。さすが話題作。わずか184席だったので、ほぼ100%埋まった。下は母に連れられた小学6年生くらいの男の子。

 スクリーンは、全スクリーンの中で唯一の、前席の人の頭が気になるところ。後方座席だと字幕が見にくい。座席は階段状なのに、スクリーン位置が低いのだ。しかも隣の4Dシアターの振動が良く伝わって来て不快。

 CM・予告の後、半暗になって再びCM・予告。マナーがあって暗くなり、映写機のマスクが左右に広がって映画泥棒から本編へ。マナーと映画泥棒の順番を入れ替えて欲しいなあ。どうも映画泥棒はテンションが落ちる。


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