日本語字幕：丸ゴシック体下、齋藤敦子／シネスコ・サイズ（2.35、16mmフィルム、Super 16）／音響表記なし
（米PG-13指定）|
監督・脚本：デヴィッド・ロウリー 原作：デヴィッド・グラン （ザ・ニューヨーカー誌の記事に基づく） 撮影：ジョー・アンダーソン 出演：ロバート・レッドフォード、 シシー・スペイセク、 ケイシー・アフレック、 ダニー・グローヴァー、ほか |
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1981年、アメリカ。静かに銀行に入ってきて、係員にチラリと銃を見せるだけでお金を奪っていくスーツの紳士然とした銀行強盗、フォレスト・タッカー（ロバート・レッドフォード）は、追っ手をまくため車が故障して困っていた高齢の女性ジュエル（シシー・スペイセク）に声を掛ける。同じ頃、40歳の誕生日を迎えた刑事のジョン・ハント（ケイシー・アフレック）は、上司から正体不明の老人銀行強盗の事件を担当するよう命じられる。
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うーむ、銀行強盗という重犯罪の数々を、主人公を追う刑事の家庭や、夫と死別した女性との老いらくの恋も入れながら、ノスタルジックな雰囲気たっぷりに描いている。実話ベースの話で、「ほぼ事実」と最初に出るが、何回逮捕されても一向に懲りない最後まで犯罪を重ねていたとんでもない男の物語。やっばり犯罪者。社会の敵。 映画としては良くできていると思う。ちょっとイースウッドの「運び屋」（The Mule・2018・米）のような雰囲気もあるが、犯罪者を美化して良いのかという気がした。銃を使わなかったとか、誰も傷つけなかったとか、とても紳士的だったとか、それは犯罪の良いわけにならないのでは。アメリカではOKなのか？たぶん映画用に作られたのは、「運び屋」的な刑事との関わりと、老いらくの恋のパートではないだろうか。 特に良いのは、そのシシー・スペセックとの老いらくの恋。まるで青春もののボーイ・ミーツ・ガールのよう。しかも簡単にHしないところが良い。老人だからか、基本的にプラトニック。そのドキドキするような感じが見事。「あおはる」だなあ。二人で宝石店に行くところなんか、「ティファニーで朝食を」（Breakfast at Tiffany's・1961・米）みたい。 主人公の若い頃の写真が出てきて、ロバート・レッドフォードの若い頃の写真を見ることができる。さらには、1カットだけカラーの動いている若い頃の映像もあって、これはデジタル処理だろうか。やっぱりハンサムだったなあと。「明日に向かって撃て！」（Butch Cassidy and the Sundance Kid・1969・米）とか「ホット・ロック」（The Hot Rock・1972・米）を思い浮かべてしまった。今はシワシワだけど。結構、犯罪者を演じている。本作ではプロデューサーも担当。 画質は、古い感じを出すためか、昔風。あまり解像度が高くなく、色もあせたような感じ。ラストのクレジットでAdobeの名前があったので、16mmフィルムで撮影してデジタルに起こし、編集したのかも。曲はジャズッぽいものが使われ、エンディングはなんだか「テイク・ファイブ」的な感じも。ノスタルジックな雰囲気を盛り上げるためか。 銃は、主人公のフォレスト・タッカーが使うのは、時代を反映して、たぶんS＆Wミリタリー＆ポリスの4ンチ。これをショルダー・ホルスターに入れている。警察もS＆Wミリタリー＆ポリスの4ンチと、たぶんレミントンM870ショットガン。 公開4日目の初回、銀座の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日はいつものように行列の3館共通の窓口でチケット発行。ネット用の機械が劇場の入り口には1台しかないそうで、もっと混雑するらしい。開場＝エレベーターが使えるようになるのは20分前ということで、コンビニへコーヒーを飲みに。 スクリーンはビスタで開いており、観客層はほぼ中高年で、若い人はちょっと。男女比は5.5対4.5くらいでやや男性のほうが多い感じ。最終的には224席の98％くらいが埋まった。ほぼ満席。 しかし、劇場が古くて、傘置きは付いてないし、背もたれは低いし、前席の頭はじゃまになるし、トイレは古くて暗いし、スクリーンも暗め。CM・予告の最初は場内が明るいので、暗いシーンなんかほとんど半分くらいしか見えない。これで最新の劇場と同じ料金って。どうにかして欲しいなあ。 CM・予告の途中から半暗になって、マナーからスクリーンの黒幕が左右に広がってシネスコ・サイズになり、暗くなって足元注意、そして映画泥棒。あらら。そして本編へ。 |