2019年7月20日(土)「天気の子」

2019・東宝/コミックス・ウェーブ・フィルム/STORY/KADOKAWA/ジェイアール東日本企画/voque ting/ローソンエンタテインメント・1時間54分

ビスタ・サイズ/音響表記なし

(『UDCast』方式に対応した視覚障害者用音声ガイド、聴覚障害者用日本語字幕付)
(日本語字幕付き上映、IMAX版もあり)

原作・脚本・監督・編集:新海 誠
撮影監督:津田涼介
音楽:RADWINPS 声の出演:醍醐虎汰朗、森 七菜、
     本田 翼、小栗 旬、ほか

公式サイト
https://tenkinoko.com
(全国の劇場リストもあり)

16歳の高校生、森島帆高(もりしまほだか、声:醍醐虎汰朗)は、日本中が雨続きの夏休み、家出して船に乗り東京を目指すも、台風が接近し大揺れする中、船から落ちそうになって怪しい男、須賀圭介(すがけいすけ、声:小栗 旬)に助けられる。東京に着いても、いかにも家出少年らしい帆高にはアルバイトどころか泊まるところさえ見つからない。困った帆高は須賀からもらった名刺のことを思い出し、アルバイトしたいと事務所を訪ねるが、そこは若い女の記者、夏美(なつみ、声:本田 翼)と2人でオカルト雑誌の記事などを書いているあやしげな編集プロダクションだった。


76点

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 やはり、後半ハラハラさせられ、ラストには深い感動という構成は見事。見せるなあ。絵もきれいだし、音も立体感があって良く回っていた。あえて一言で言えば、良くできた青春ラブ・ストーリーということになるのだろう。それにしては女性の観客が少なすぎる気はしたが、新海監督は男性ファンが多いということか。面白く、楽しめたが、前作が凄すぎて、比べてしまうと超えてはいないかなあと。

 絵の素晴らしさは特筆もの。街、空や雲、草原などの自然……どれもきれい。水の表現も巧み。中でも雨の絵がリアルで、写真のよう。キャラクター達も魅力的。ヒドイだめ男の須賀でさえ魅力的に見える。そして冒頭、ヒッチコックの「サイコ」(Psycho・1960・米)ように、カメラがビルに寄って行って、窓をアップにし、そのまま窓を突き抜けて室内に入るなど、カメラ・ワークも工夫が凝らされていて、見上げる絵や、俯瞰、360度パンなど、アニメではユニークなアングルも新鮮な驚き。

 音楽は全て良い。感動的。映画の内容にもピッタリ合っていて、感動が増強されて、歌だけで涙が流れそう。このアルバムは買いかも。


 銃は、帆高が拾うのがマカロフ。重要なアイテムなのでちゃんと描き込まれている。一方警察は2インチくらいのリボルバーで、間違いではないのだが、ほぼエキストラが持つ100連発的な扱いで、大きなスクリーンで見るとかなり大ざっぱ。まるで絵コンテのままのような感じ。これは残念。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、混雑回避のためIMAX版に加えて、ちょっとずらしの2スクリーンでの上映。2日前にネットで確保し、当日は30分前くらいにビルが開き、16〜17分前に開場。若い人から中高年までいたが、中高年はやや少なめ。最初は男ばかりで、30〜40人いて女性が1人くらいという感じ。徐々に女性も増えたが2割ちょっとくらい、3割行ったかどうか。これは意外。そして早朝にも関わらず499席は7.5割くらいが埋まった。空席があったのはたぶんこの回のみ。あとはほぼ満席か残席わずかの表示だった。後ろのボックス席はわからないが、9席×2列の中央のプレミアム・シートは全席埋まった。

 CM・予告の途中で半暗になり、マナーの後、暗くなって、東宝の大型スクリーンTCXのデモから、足元注意、そして映画泥棒があって、映写機の左右マスクで本編へ。

 まあ、それにしても、ギリギリまでケータイ使っているヤツはあいかわらずいる。注意がスクリーンに出ていても見てないし、聞いていない。そして、後半、4Dスクリーンの振動が伝わって来て、心臓がドキリとした。不快だなあ。どうにかして欲しい。


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