2019年7月27日(土)「チャイルド・プレイ」

CHILD'S PLAY・2019・加/米・1時間30分

日本語字幕:手描き風書体下、種市讓二/シネスコ・サイズ(表記なし、IMDbではデジタル、2.39、Arri Alexa)/音響表記なし(IMDbにもなし)

(加13+ほか、米R指定、日R15+指定)

監督:ラース・クレヴバーグ
脚本:タイラー・バートン・スミス
撮影:ブレンダン・ウエガマ
出演:オーブリー・プラザ、
   ガブリエル・ベイトマン、
   チャッキーの声:マーク・ハミル、ほか

公式サイト
http://childsplay.jp
(全国の劇場リストもあり)

子供向けのA.I.搭載自立型ロボット人形“バディ”が、カスラン社から発売される。その製造工場があるタイでは、組立作業員が上司から「サボるな」と殴られ、怒りから1台のプログラミングに手を加え、すべての規制を解除する設定で出荷してしまう。そしてアメリカのある町のZマートという店に、そのバディ人形が作動不良だと返品されてくる。担当のカレン(オーブリー・プラザ)は、引っ越してきたばかりのシングル・マザーで、息子のアンディ(ガブリエル・ベイトマン)の誕生日プレゼントにするため、返品されたバディ人形をこっそり持ち帰る。


60点

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 2週目にして早くも上映回数半減なので、予想はしていたけれど……ここまでヒドイとは。何だコレ?まず展開がおかしい。脚本に相当問題があるのでは。演出も、人がカメラ前をシャッターする(横切る)だけで、大きな音でドカンと鳴るなど、何の音なんだよ、ただの脅かしじゃないかという稚拙で下品なパターン。

 そして何より、メインのキャラクター、チャッキーのデザインが最悪。ちょっともかわいくない。オリジナル版では、なかなか愛嬌があって、それが豹変するから面白かった。しかし、これは目の色が変わるだけ。もともと人相悪いし。日本じゃ全く売れないのでは? 上映回数が半減した理由がよくわかった。悪霊じゃなくて、A.I.の暴走かよ。A.I.スピーカーとかシリみたいなヤツだから「ハイ、チャッキー!」か。

 それでもIMDbでは驚きの6.3点の高評価。どこか良かったのだろう。ボクにはさっぱりからなかった。確かに画質は良いし、色も濃い。音もクリアで、よく回っていた。合成は見事で、本当にこんなA.I.ロボットが近い将来作られそう……だけど……。画と音は良い。それだけが救い。

 登場人物は皆おバカで、問題あり。まともなヤツなんて1人もいない。展開もご都合主義。まず冒頭から、タイで人形を作っている組立作業員が、全員、顔がススで汚れている。一体どんな環境なんだよ。これはバカにしているのか、差別なのか。そして、上司がサボるなと従業員を殴るなんて、いつの時代だ。それに怒って人形のプログラミングの規制を解除する? そんなことを組立作業員ができるのか? こうしないと事件が起きないからなあ。工場で車の上に落下してきたヤツは、誰なんだ? 殴られたヤツ? 何の説明もなかったけど。それに、どこから落ちてきたんだ。上に何もなかったようだけど。こんなことがいっぱい。ラストには、チェーンソーでも簡単に切れないロープが、その直後に普通のナイフでサッと一振りで切れてしまうって、日本刀か? せっかくの補聴器という設定もちっとも生きてこないし。

 銃は、ご近所に住む刑事がグロックを使う。

 公開9日目の初回、とにかく上映回数が激減しており、朝に上映する劇場を探すのに苦労した。ようやく見つけた品川の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。ここは小さな子どもを連れた家族客が多い。当日は15分前くらいに開場。何と、驚いたことに、208席にたった7人。若いカップル1組、若い男性1人、中高年男性3人。まあファミリー装の多い劇場で、朝早いから…… でもすぐに打ち切りになるかも。

 スクリーンはシネスコで開いており、場内が明るくてよ組みえないまま、CM・予告へ。後半、ほぼ暗くなって、さらに予告から、映写機のマスクが左右に広がって映画泥棒、そして暗くなって本編へ。


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