2019年9月21日(土)「アナベル 死霊博物館」

ANNABELLE COMES HOME・2019・米・1時間46分

日本語字幕:手描き風書体下、佐藤真紀/シネスコ・サイズ(2.39、デジタル、by Panavision、IMAX、ドルビーVISION)/ドルビーATMOS(IMDbではドルビー・デジタルも)

(米R指定)(IMAX版、4D上映もあり)

監督・原案・脚本:ゲイリー・ドーベルマン
撮影:マイケル・バージェス
出演:マッケナ・グレイス、
   マディソン・アイズマン、
   ケイティ・サリフ、
   パトリック・ウィルソン、
   ヴェラ・ファーミガ、ほか

公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/annabelle-museumjp/index.html
(全国の劇場リストもあり)

超常現象研究家のエド(パトリック・ウィルソン)とロレイン(ヴェラ・ファーミガ)のウォーレン夫妻は、呪われた人形アナベルを引き取り、自宅の地下室にある博物館に運び込むと、清めの儀式を行い、教会のガラス・ケースに入れ、鍵を掛けて封印する。1年後、夫妻はある事件で出かけることになり、1人娘のジュディ(マッケナ・グレイス)をベビー・シッターのメアリー(マディソン・アイズマン)に預ける。すると、死後の世界に強い興味を持つメアリーの同級生、ダニエラ(ケイティ・サリフ)がウォーレン家に押しかけてきて、夫妻の留守を良いことに、絶対立ち入り禁止と書かれた博物館に入ろうとする。


71点

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 悪くないホラー。音も使っているが、音だけで脅していないところはイイ。そこそこ怖い。ただ、何が言いたかったのか。というか、なんで作ったのかがわからない。新しい話もなく、新展開もなく、特に描かなければならないこともない感じ。あったとしても伝わってこなかった。あえて探すと、エンド・クレジットのロールの最後に、実在するウォーレン一家の写真が出て、妻のロレインが2019年に無くなったことが出てきたので、邪推すれば、これまでのシリーズで儲けさせてもらったという経緯もあり、敬意を表したかったとか? さらに穿った見方をすれば、IMAXマークが出たので、IMAX(4Dもあるらしい)でホラーを作ってみたかったということではないかと。他に強いモチベーション(モーティブ)を感じられなかった。

 ネタの多くはパターンだなあ。両親の職業でいじめられる少女。ぜんそく持ちの少女(吸入器が必要!)。父の死に関してトラウマを抱えている少女。両親の外出でお留守番。ベビー・シッターとその友だち。これは何かやるでしょ。そして黄金フレーズ「絶対に開けちゃダメ」「絶対に触っちゃダメ」。これって、フリか? アメリカ人だったら絶対にやるでしょってカンジ。日本人には理解しがたい。それで事件が起こる。だからちっとも同情できないし、かわいそうでもない。自業自得。むしろ罰せられろと思ってしまう。

 良かったのは、冒頭のウォーレン夫妻が人形を受け取って家に帰るまでのシーン。ここは無理な展開がなく、怖さがあって良かった。なぜ全体をこの調子で作れないのか。それが不思議。まあ、このオリジナル・キャストの2人が出ていなかったら、見なかったけど。

 そして、日本人的には「悪魔」というのがあまり怖くない。それより幽霊の方が怖いのに、西欧では幽霊を操っているのが悪魔ということになるのだとか。魂を奪うと。うーむ。

 実在するとは言え、人形という点では、同じプロデューサーのジェームズ・ワンの「ソウ」(SAW・2004・米)シリーズの人形もあるし、「チャイルド・プレイ」(Child's Play・1988・米)のチャッキーもいるからなあ。それにしても、鎧兜で日本語が聞けるとは。

 公開2日目の初回、といっても昼近くの回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は10分前くらいに開場。ただロビーより8階くらい上にあるのに10分前はちょっと遅いかも。その階に着いてトイレに行ったらもう時間がない。15分前くらいには開けて欲しいなあ。

 観客層は若い人から中高年まで幅広く、意外にもメインは若い人。女性は1/4から1/3いたかどうか。最終的には157席に8.5割りくらいの入り。これは多いのかどうか。スクリーンはシネスコで開いており、すぐにほぼ暗くなって、CM・予告から映写機のマスクが左右に広がって暗くなり、白バックのまぶしめのマナーから本編へ。


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