2019年10月20日(日)「フッド:ザ・ビギニング」

ROBIN HOOD・2019・米・1時間56分

日本語字幕:丸ゴシック体下、松崎広幸/シネスコ・サイズ(2.39、デジタル、Panavision)/ドルビー・サラウンド5.1(IMDbではドルビーATMOS、ドルビー・サラウンド7.1も)

(米PG-13指定)

監督:オットー・バサースト
脚本:ベン・チャンドラー、
   デヴィッド・ジェームズ・ケリー
撮影:ジョージ・スティール
出演:タロン・エガートン、
   ジェイミー・フォックス、
   イヴ・ヒューソン、
   ベン・メンデルソーン、
   F・マーレイ・エイブラハム、ほか

公式サイト
http://hood-movie.jp
(全国の劇場リストもあり)

中世のイングランド、ノッティンガム州。若き領主のロビン・ロクスリー卿(タロン・エガートン)は、馬泥棒のマリアン(イヴ・ヒューソン)を捕まえるが、そのまま恋に落ち、結婚することに。そんなある日、州長官(ベン・メンデルソーン)からの命令により、徴兵で第3回十字軍の遠征でアラビアに派遣される。4年後、ロビンは負傷して帰国するが、戦死扱いとなっていて領地も財産も没収され、屋敷は荒れ果て、マリアンの姿もなかった。


72点

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 正統派のロビン・フッドものとはちょっと違うのかもしれないが、話としてはわかりやすかった。アクションも時代劇という感じよりは、現代的にアレンジされていて、現代の軍、それも特殊部隊が動いているかのよう。ただ「今なぜロビン・フッド?」とは思う。

 1920年代のダグラス・フェアバングから何度も映画化されている。緑のタイツではないけど。「ロビンとマリアン」(Robin and Marian・1976・米)という、ショーン・コネリーとオードリー・ヘップバーンが共演したのもあったなあ。最近だとリドリー・スコットがラッセル・クロウで「ロビン・フッド」(Robin Hood・2010・米/英)を撮っている。いまいちな感じだったけどIMDBでは6.6点。

 弓矢の連射は、何年か前にネットで実際にやっている人の映像が上がっていたので、それほど驚かなかったが、やっぱり動きは現代のタクティカル・シューティングのよう。また予告の時から感じていたようにTVドラマの「ARROW/アロー」(Arrow・2013〜・米)もあるし。ただ、マシンガンのように連射するクロスボウ(ボウガンは日本の会社の商標なんだとか)がスゴイ威力で、石の柱が削れたり、破裂音のような音がして、まさにマシンガン。すごかった。ジェイミーが教えるシーンもタクティカル的ながら、面白かった。

 そして衣装も、軍は鎧がボディ・アーマーのようだし、色もデザート色風。髪型も衣装も、現代のものを中世風の味付けをしたような感じ。七三分けとか、革ジャンとか…… これが受け入れられるかどうかで、評価も変わってくるような気がした。ボク的にはちょっと違和感もあったけれど、どうにかOK。これもアリかなと。受け入れられなかった人が多かったのか、IMDbでは5.3点の低評価。

 ロケ場所が中国も使われているのか、町並みのシーンなど中国(香港?)映画でよく見かけるところがあった。「キングダム」(2019・日)でも使われていたような……。飾り付けは中世のイギリスだったが、レイアウトはそのままだったような。とはいえ、町のシーンだけのために中国まで行くかな。IMDbでロケ地をチェックしてみると、クロアチア、ハンガリー、フランスが上げられていた。うむむ、違ったか……。

 続編を予感させるような終わり方だったが、少なくとも日本では難しそう。

 公開3日目の初回、新宿の劇場は全席指定で2日前にネットで確保。当日は16〜17分前くらいに開場。ほぼ中高年で、男女比は半々くらい。最終的には122席に3.5割くらいの入り。朝早めなのと、ヨーロッパの時代物は難しいのかなあ。ロビン・フッドの知名度も、今となっては低いんだろう。悪くない出来なのに…… アクションは大きいスクリーンで見たいが、まあしようがないだろうなあ。

 CM・予告の途中で半暗になって、ラストに暗くなると映写機のマスクが左右に広がり、足元注意からマンー、映画泥棒で本編へ。


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