日本語字幕:手描き風書体下、野口尊子/シネスコ・サイズ(2.39、デジタル、Arri)/ドルビーATMOS(IMDbではドルビー・デジタルも)
(加13+/14A指定、米R指定、日R15+指定)(日本語吹替版、IMAX版、4D上映もあり)
監督:アンディ・ムスキエティ 原作:スティーヴン・キング 脚本:ゲイリー・ドーベルマン 撮影:チェコ・バレス 出演:ジェームズ・マカヴォイ、 ジェシカ・チャステイン、 ビル・ヘイダー、ほか |
あの事件から27年。再びアメリカの田舎町デリーでピエロが絡む殺人事件が続いて発生する。1人町に残っていた負け犬(ルーザーズ)クラブのメンバー、マイク・ハンロン(イザイア・ムスタファ)は、かつてのメンバー全員に電話し“それ”戻ってきたので、かつて血の誓いを立てたように 再び町に戻って一緒に戦ってくれと告げる。
|
なんと3時間近い映画。休憩もなし。しかし冗長さはなく、あまり長くは感じなかった。じっくり丁寧にそれぞれの人物を描いていった感じ。だからそれぞれのキャラクターが立っていた。ただ、怖さという点ではそれほどでもなかったかなと。そして、良くできた映画だと思うが、やっぱり前作ほどではなかったかなと。 それぞれの登場人物の27年後の姿というのが、親というか親せきの目で見るような感じで面白かった。原作者のように小説家になっていたり、会計士になっていたり、ぽっちゃりを解消していたりと、大きな変化が。しかもそれぞれに問題を抱えて生きている。しかも過去の問題ともう一度向き合わなければならなくなり、その上で力を合わせて化け物と戦わなければならない。うまい構成。ラストは映画らしくとんでもない事態に。 各所に名作映画へのオマージュ的なものがちりばめられていて、シャワー・カーテンの外れる様子が「サイコ」(Psycho・1960・米)的だったり、ラストの爆宿が「ポルターガイスト」(Poltergeist・1982・米)的だったり。それぞれのメンバーの現状が描かれて、集まってくるところは「七人の侍」(1954・日)的でもあった。ただ、前作を忘れかかっているので、前作でどう活躍したかとか、もうちょっと突っ込んで欲しかった気もするけど。 結局、公式サイトにある3つの疑問が全て解けたかというと、ボク的にはちょっと……。“それ”の正体はわかったけど、なぜ、その町では子どもが消えるのか? なぜ、事件は27年周期で起きるのか? “それ”の目的とは? わからなかった。ボクの理解力欠如か……わからない人物もたくさんいた。 原作者のスティーヴン・キングが真ん中あたりの古物店の店主で登場。ちょっとセコくて意地悪な感じが本当にいそうで、いい感じだった。気付いた人も多かったよう。 終わってすぐ、近くに座っていた若い女の子3人組が「チョー面白かった!」。そして「あれキングだよね」若いのに知っているなんて、すごいなあと。相当のマニアか? 前作の邦題は「IT/イット“それ”が見えたら、終わり。」(It・2017・米/加)。1と2の差がパッとわかりにくいって。それにTHE ENDなんて勝手につけて、チャプター3が作られたらどうするんだろう。どろなわ的な感じがするなあ。 公開3日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は15分前くらいに開場。若い人から中高年まで、幅広い観客層。それもほかの映画に比べたら若い人多め。しかも女性が多い。たぶん4対6くらい。場内が暗くなったあたりでは499席に5割くらいの入り。朝一にしてはなかなか。9席×2列のプレミアム席も半分の10席ほどが埋まった。 CM・予告からマナーがあって、場内が暗くなり、TCXのデモ、白バックの足元注意(まぶしいから黒バックにして欲しいなあ)ときて、映画泥棒があって本編へ。映画泥棒もシラケルから直前は止めて欲しい。 |