2019年12月7日(土)「ドクター・スリープ」

DOCTOR SLEEP・2019・米/英・2時間32分

日本語字幕:手描き風書体下、林 完治/ビスタ・サイズ(1.78、デジタル、ALEXA Arri、ドルビー・ビジョン)/ドルビーATMOS

(米R指定、英15指定、日PG12指定)

監督・脚本・編集:マイク・フラナガン
原作:『ドクター・スリープ』(文春文庫刊)
   スティーヴン・キング
出演:ユアン・マクレガー、
   カイリー・カラン、
   レベッカ・ファーガソン、
   クリフ・カーティス、ほか

公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/doctor-sleep/index.html#
(全国の劇場リストもあり)

40年前の惨劇で父に殺されかけたダニー・トランス(ユアン・マクレガー)は、幼い頃はイマジナリー・フレンドのトニーの助けを借りて悪夢から逃れていたが、大人になってからはアルコールの力を借りていた。そしてニューハンプシャー州の小さな町に流れ着くと、ひと目で善人と悪人の区別がつくというビリー(クリフ・カーティス)と知り合い、住む場所と働き口まで紹介してもらった上、断酒会に通うことに。そんなころ、全米のあちこちで、児童失踪事件が起こっていた。そしてある日、ダニーが暮らす部屋の壁に、悪意の感じられないメッセージが現れ、それに応えるようになって行く。


75点

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 いやあ、予想と違って驚かされた。心霊現象的なところから始まって、あっちへ行って、銃撃戦まであって、最終的に「シャイニング」で終わると。152分が長くなく、しかも集中を途切らすことなく最後まで見ることが出来た。ボクはてっきり「シャイニング」の続編的な展開だと思っていた。いい意味で裏切られた。真相に迫って行く過程が実に面白い。

 アメリカというかハリウッド映画では、子ども時代のイマジナリー・フレンド、想像上の友達というのは良く出てくる。それを心霊現象と共に説得力を持ってリアルに描いた。そこから「HEROES/ヒーローズ」(Heroes・2006-2010・米)とか「X-メン」(X-Men・2000・米)の世界へ持って行き、決戦を行わせる。能力者たちの戦い。意外にもメインの武器は銃。それを超能力がサポートする。そして能力者を心霊が圧倒する。まあ、定番の悪魔までは出てこなかったが、ボク的には心霊の範囲の方が良かったかなあ。

 「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」(It Chapter Two・2018・加/米)でもおばあさんが怖かったが、本作でもバスタブのおばあさん(?)が怖い。機敏には動けないと思っている人が激しく動いたりするから怖いんだろうか。そして、おじいさんよりは、おばあさんかなあ。

 同様に美人が怖い人だと怖さが倍増する。本作ではレベッカ・ファーガソンが怖い。最近の大きな役だと「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」(Mission: Impossible - Fallout・2018・米/中ほか)にバイクの女殺し屋で出ていた。

 監督のマイク・フラナガンはあまりメジャーな公開作品がないが、今後、注目かも知れない。

 スティーヴン・キングは、「IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」には出ていたのに、本作での出演はなし。出れば良かったのに。原作と違いすぎたのだろうか。

 銃は、ダニーの友人が敵と戦うために用意するライフルがスコープ付きのマーリンのレバー・アクション。ダニーがステンレスで、クリフ・カーティス演じる友人がブルー・モデル。対する物の怪たちはグロック、M686らしいリボルバーなどハンドガン。これはかなわない。なかなか激しい銃撃戦。しかしラストは、恐ろしい刃物での対決か。

 公開9日目の初回、新宿の劇場は全席指定の小さなスクリーンでの上映。席選びが難しい。2日前にネットで確保して、当日はビルが20分前くらいに開き、15分前くらいに開場。意外にも若い人から中年くらいがメイン。高齢者は少なかった。高齢者は「1」を劇場で観ているだろうに、なぜ? 前作が凄すぎたか。男女比は半々くらい。最終的には117席に5.5割くらいの入り。まあ早朝で、1週過ぎているとこんなものか。

 シネマ・チャンネルのあと半暗になって、CM・予告からマナー、4℃の映画のようなCMがあって暗くなり、まぶしい足元注意(白黒反転してくれればいいのに)から、映画泥棒があって、映写機の左右マスクで本編へ。古いWBロゴからスタート。


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