2020年3月8日(日)「仮面病棟」

2019・ワーナー・ブラザース映画/トライストーン・エンタテイメント/実業之日本社/イオンエンターテイメント/KDDI/日本出版販売/ニッポン放送/LINE/ローソンエンタテインメント/ひかりTV/ファインエンターテイメント・1時間54分

シネスコ・サイズ(表記なし)/ビスタ・サイズ(シネスコの左右マスクで上映)/音響表記なし
(『UDCast』方式に対応した視覚障害者用音声ガイド、聴覚障害者用日本語字幕付き)
(一部日本語字幕付き上映もあり)

監督:木村ひさし
原作:知念実希人
   『仮面病棟』(実業之日本社文庫刊)
脚本:知念実希人、
   木村ひさし
撮影:葛西誉仁
出演:坂口健太郎、
   永野芽郁、
   内田理央、
   江口のりこ、
   高嶋政伸、ほか

公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/kamen-byoto.jp/
(音に注意。全国の劇場リストもあり)

見習い医師の速水秀悟(はやみしゅうご、坂口健太郎)は、大学の先輩医師の小堺司(こさかいつかさ、大谷亮平)のピンチヒッターとして、療養型病院の『田所病院』の当直医を務めることになる。すると深夜、ピエロの仮面を着けた強盗犯が、逃亡途中に自らが撃って傷つけたという女子大生、川崎愛美(かわさきまなみ、永野芽郁)を連れてきて、治療しろと立てこもる。


74点

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 なかなか楽しめるミステリー。どんでん返しのある展開でも、納得のいくもので、だまされた感はない。ただ、それだけに、何となく展開は読めるようなところもある。それでも密室的な展開は面白く、隠し部屋が発見されたり、ハラハラ、ドキドキで楽しませてくれる。さらに、日本ではあり得るのかどうかわからないが、臓器移植という医療の暗部へも切り込んでいく。まあ医療ミステリーでは定番かもしれないが。

 原作は現役の医師でもある知念実希人の同名小説。公式サイトによると「2018、19、20年と3年連続で本屋大賞ノミネート、啓文堂書店文庫大賞2015年第1位」のベストセラーなのだそう。本作を見ると、原作も読みたくなってくる。

 残念だったのは、画質。デジタルで撮影していると思うのだが、どうにも古いTVか日本映画のようで、コントラストも低く、鮮明さがなく、どこかじっとりとしたうっとうしい雰囲気が漂う。まあ、日本映画だなあとも言えるが……。

 監督は「屍人荘の殺人」(2019・日)の木村ひさし。コメディとミステリーの人だが、今回はお笑いは一切無し。ミステリーに徹した。

 銃は、ピエロ男がベレッタ92。いちいち指でハンマーを起こしたりするのは、アメリカのドラマの影響か。まったくリアルじゃない。100歩譲って、銃種によってはありとしても、このベレッタ92では全く必要ない。むしろ危険。警察のSITはMP5を使用。

 公開3日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は12〜13分前に開場。観客層は若い人から中高年まで幅広く、下は中学生くらいから。新型コロナ・ウィルスの関係か、観客は少なめで、301席に25人ほど。女性は6〜7人。これは寂しい。

 スクリーンはシネスコで開いており、CM・予告の途中でほぼ暗くなり、映画泥棒、音が大きなドルビー・シネマから、再び予告が続き、暗くなってマナーから映写機の左右マスクで本編へ。


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