製作・監督・脚本:リュック・ベッソン 撮影:ティエリー・アルボガスト 出演:サッシャ・ルス、 ルーク・エヴァンス、 キリアン・マーフィ、 ヘレン・ミレン、 アレクサンドル・ペトロフ、ほか |
1990年モスクワ。市場でマトリョーシカを売っていた女子大生のアナ(サッシャ・ルス)は、フランスのモデル事務所のスカウトマンに声をかけられ、パリでモデル・デビューする。するとたちまち人気となり、売れっ子に。しばらくしてモデル事務所の共同経営者オレグ(アンドリュー・ハワード)を紹介されると、ホテルへ呼び出されるが、隠していた拳銃で射殺する。実は、アナはソ連のKGBの殺し屋だった。
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またリュック・ベッソンで、女が主人公の殺し屋アクション……。またかと思いつつも見てしまったら、意外と面白かった。同じパターンの繰り返しじゃないかとの予想通り、これまでリュック・ベッソン印で作られたたくさんの他の作品と同様だった。新しいことは無し。でも、楽しめた。なんでだろう。 他のリュック・ベッソン印と違い、薄めた感じはしなかった。やはりリュック・ベッソン自身が監督すると違うのかも。その辺がリュック・ベッソンのリュック・ベッソンたるゆえんか。アクションの見せ方もうまい。ただのモデル系美女好きではなかったか。本作もただただ美女たちが出まくりで、主演のサッシャ・ルスを脱がせいてる。リュック・ベッソンと主演女優……本作はどうなのか。それも関係しているのか、出てくるフォトグラファーはみんなおかしなヤツばかり。 それと、時間軸をいじり過ぎ。○○年前とか、○○年後、何回出すんだと。シロートじゃないんだから。ここぞというところで使わないと。それに「もう監督はしない」詐欺なんじゃないの。宣言してから何本撮ったことか。 ちなみにKGBが存在したのはソ連崩壊の1991年までで、それ以降はFSBなどの他の機関に分割されたようで、本作も1990年までの話になっている。あとは「ニキータ」(Nikita (・1990・仏)とか「アトミック・ブロンド」(Atomic Blonde・2017・米/独ほか)とほぼ同じ。 主演のサッシャ・ルスは案の定モデル出身で、リュック・ベッソンの残念なSF「ヴァレリアン 千の惑星の救世主」(Valerian and the City of a Thousand Planets・2017・仏/中ほか)に小さい役で出ていた程度。しかし回りを固める配役はルーク・エヴァンス、キリアン・マーフィ、ヘレン・ミレンとすごい。昔の男を演じたのも、「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」(T-34・露・2018)の主演のロシアの人気俳優アレクサンドル・ペトロフ。すべては彼女を売り出すためか。 銃は、定番ベレッタ92のサプレッサー付き、CZ、トカレフ、PPK、MP5、1911オート、AKM、グロックもあったような。 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定。ネットでは当日0:00からの予約で、席を確保。25分くらい前に着いたらすでに開場済み。入場時に人が殺到しないような対策らしい。劇場に入る時にマスクのチェックとアルコール消毒があり、さらに入場時に体温測定。観客層はほぼジジ、高齢男性がメイン。しかし徐々に中年層の女性も増えて、最終的には、プレミアム席10席×2列を含む407席に30人くらいの入り。女性は10人くらい。P席は2人。リュック・ベッソン人気は衰えたか。でも本作はもっと入ってもいいのでは。 上映12〜13分前くらいまでBGMもなくシーンとしたまま。そしてCM・予告からマナーがあって、暗くなってまぶしい足元注意、映画泥棒の後、フルサイズで本編へ。 |