2020年6月7日(日)「ハリエット」

HARRIET・2019・米/中・2時間05分

日本語字幕:丸ゴシック体下、古田由紀子/シネスコ・サイズ(IMDbでは2.39、IMDbではSony CineAlta、by Panavision)/ドルビーATMOS(IMDbではドルビー・デジタル、ドルビー・サラウンド7.1も)
(米PG-13指定)

監督・脚本:ケイシー・レモンズ
脚本:グレゴリー・アレン・ハワード
撮影:ジョン・トール
出演:シンシア・エリヴォ、
   レスリー・オドム・Jr、
   ジョー・アルウィン、
   ジャネール・モネイ、
   ヴォンディ・カーティス=ホール、ほか

公式サイト
https://harriet-movie.jp
(全国の劇場リストもあり)

1849年、アメリカ、メリーランド州。ブローダス農場の奴隷ミンティ(シンシア・エリヴォ)は、農場主が死亡し経営がうまく行かなくなったため、1人だけ売りに出されることになる。しかし家族と離れ離れになることを嫌ったミンティは、夫に迷惑をかけないため1人で奴隷制が廃止されたペンシルバニア州を目指して脱走する。


76点

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 実話の映画化。近年良く作られているアメリカの奴隷制を描いた作品。実話とは信じられないほどの酷い話。こんなことがあったなんて。その衝撃。でもその時代に逆らった人がいて、人々を助け続けた人がいたと。しかもそれが女性で、神の声を聞きながら、追っ手に捕まらず、「モーゼ」と呼ばれたと。感動した。

 奴隷制の恐ろしさは今さらというところだろうが、実際にアメリカで人種差別の事件が起きていることを見ても過去の話ではないのだなあと思わされる。ただ、事件が起きるたびに、それに抗議する人々のデモが起き、それに乗じた破壊行為や暴動、略奪行為……そんなことがずっと繰り返されているような。なぜ変わらないのだろうと思ってしまう。人々の意識は変わらないのか。

 映画も、ここ最近、ハリウッドの奴隷に関連した映画はたくさん作られてきている。どれも悲惨この上ない。ブラッド・ピットが製作した「それでも夜は明ける」(12 Years a Slave・2013・英/米)とか、「大統領の執事の涙」(The Butler・2013・米)、キャスリン・ビグローの「デトロイト」(Detroit・2017・米)とか……。

 銃は、パーカッションの単発小銃とパーカッションの水平二連ショットガン、パッカーション単発ピストルから、後にコルトM1851ネービー、M1848ドラグーンらしきハンドガンなど。

 公開3日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、当日0:00からの予約で席を確保。20分前くらいに着いたら、すでに開場していた。劇場に入る時にアルコール消毒し、入場時にマスクのチェックと体温測定。観客層は中高年がメインで、最終的には184席に18人ほどの入り。うち女性は12人という感じ。女性が主人公の社会派映画だからなあ。ただ、新型コロナ対策で席は千鳥式に1席ずつ開けて座るので、いつもは前席の頭が気になるこのスクリーンでも、安心して見ることができた。

 CM・予告からマナーがあって、暗くなり映写機のマスクが左右に広がってフル・スクリーンになって、足元注意の映画泥棒で本編へ。


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