2020年6月20日(土)「エジソンズ・ゲーム」

THE CURRENT WAR: DIRECTOR'S CUT・2019・米/露/英・1時間48分(米公開版は102分)

字幕監修:岩尾 徹/日本語字幕:丸ゴシック体下、松浦美奈/シネスコ・サイズ(IMDbでは2.39、Arri、Panavision)/音響表記なし(IMDbにもなし。公式サイトには5.1ch)
(米PG-13指定)

監督:アルフォンソ・ゴメス=レホン
脚本:マイケル・ミトニック
撮影:チョン・ジョンフン
出演:ベネディクト・カンバーバッチ(製作総指揮)、
   マイケル・シャノン、
   トム・ホランド、
   ニコラス・ホルト、
   キャサリン・ウォーターストン、ほか

公式サイト
https://edisons-game.jp
(全国の劇場リストもあり)

1880年、アメリカ、ニュージャージー州メンローパーク。白熱電球で成功したトーマス・エジソン(ベネディクト・カンバーバッチ)は、直流による送電システムを開発し、出資者を集めていた。一方、実業家のジョージ・ウェスティングハウス(マイケル・シャノン)は、交流式の方が優れていると考えエジソンと手を組もうとするが、会う約束をすっぽかされ、独自に進めることにする。


73点

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 最初、見た目の印象と出だしの雰囲気から、エジソンが良い者でウェスティングハウスが悪者かと思って、ちょっと引いてしまったが、そうではなかった。どちらもあくどいほど悪くなく、そこそこに普通の狡さを持った賢い人たちという感じにまとめられている。だから戦争というほど熾烈には感じられないし、感情の振れ幅もそれほど大きくはない。そこがどうか。

 最初に「事実に着想を得た」というようなことが出る。「実話に基づく」ではない。ボクなんかのイメージだともっとエグい戦いだったのではないかという気がするし、エジソンももっと酷い人物だったような気も。でもアメリカの歴史上の偉人であり、まして映画界の元祖的な人物だし、そんなふうに描くことができなかったのかもしれない。ベネディクト・カンバーバッチが演じるわけだし。ちょっときれいな話にまとまりすぎている気も。

 かなり史実には忠実なのだと思うが、交流に関してはウェスティングハウスの功績が大きかったということなのだろう。てっきりニコラ・テスラが推進しウェスティングハウスが金を出したのかと思ってしまっていた。絞首刑に代わる処刑方法として電気椅子がこのときから考えられていたとはショッキングだった。まあ正直、直流と交流の違いがよくわからないが……。

 でも、なぜ、邦題はエジソンズ・ゲームとエジソン寄りなのか。知名度が高い? カンバーバッチが演じているから? 原題は「電流戦争」で、どっちのサイドにも寄っていないけど。

 銃は、南北戦争の回想シーンで、シャープス・ライフル、レミントン・ニュー・モデル・アーミー(ウェスティングハウスが劇中そう呼んでいる。良い銃だと)が登場。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、ついに2日前から予約できるようになっていて、知らなかったので前日に確保。それでも、まだそんなに混んでおらず、ぎりぎりで確保できた。当日は30〜40分前に着いたら、黄色表示の残席わずか。まあ座席が半分くらいになっているからなあ。おかげで前席に座られることはないのでスクリーンが見やすいけど。観客層は若い人から中高年まで幅広かった。最終的には女性のほうが増えて4.5対5.5くらいに。若い人は4割くらいと多かった。意外。プレミアム席10席×2列を含む通常407席の半減席はほぼ満席。P席にはたぶん若い男性がひとり。

 CM・予告の後、暗くなって足元注意から映画泥棒と続いて、フル・サイズのシネスコで本編へ。


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