2020年11月16日(月)「ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒」

MISSING LINK・2019・加/米・1時間33分

日本語字幕:丸ゴシック体下、石田泰子/シネスコ・サイズ(ドルビーVISION、IMDbでは2.39)/ドルビーATMOS(IMDbではドルビー・デジタル、ドルビー・サラウンド7.1ch、Auro 11.1も)

(加・米PG指定)

監督・脚本・キャラクター・デザイン:
   クリス・バトラー
撮影:クリス・ピーターソン
声の出演:ヒュー・ジャックマン、
     ザック・ガリフィアナキス、
     ゾーイ・サルダナ、
     エマ・トンプソン、ほか

公式サイト
https://gaga.ne.jp/missing-link/
(全国の劇場リストもあり)

イギリス、19世紀後半のヴィクトリア朝時代。探検家のライオネル・フロスト卿(声:ヒュー・ジャックマン)のもとに、ある日、人類進化のミッシング・リンクを埋める存在かもしれないサスクワッチ(ビッグフット)が実在するという手紙が届く。フロストは貴族クラブに入会し認めてもらうため、その存在を証明すると宣言して、新大陸アメリカへ向かう。しかし、それを快く思わないピゴット・ダンスビー卿(声:スティーヴン・フライ)は、探検を失敗させるため、殺し屋のウィラード・ステンク(声:ティモシー・オリファント)を雇って後を追わせる。


74点

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 面白かった。大冒険物語。人形によるストップ・モーション・アニメとは言え、スケールが大きく、とても映画的。登場人物もキャラクターが立っていて、個性的で魅力的。悪党はただただ悪い。そして主人公の成長(大人だが)というか気付きもあって、感動的。

 雰囲気としては、かつてよく作られた冒険物語「八十日間世界一周」(Around the World in 80 Days・1956・米)や「地底探検」(Journey to the Center of the Earth・1959・米)、「失われた世界」(The Lost World・1960・米)、「タイムマシン/80万年後の世界へ」(THE TIME MACHINE・1960・米)などとよく似ている。イギリスの権威ある紳士クラブとか学会があって、そこで新発見や発明を発表するとか、偉業を成し遂げて名声を得るというパターン。

 ただ、惜しむらくは、スタジオライカの前作「KUBO/クボ 二本の弦の物語」(Kubo and the Two Strings・2016・米/日)より感動の度合いは少し低い。

 人形がよくできていて、動きもほとんどスムースで違和感がない。途中から主人公はヒュー・ジャックマンにしか見えなくなる。ちょっとサスクワッチのキャラというか、見た目はももう少しどうにかできたのではと思えるが……。ちょっとクセが強すぎかも。

 銃は割と正確に作られているようで、殺し屋のステンクはコルトM1851ネービー風の彫刻入りで、カートリッジ・コンバージョンなのかフルート付きシリンダー。ダンスビー卿は水平二連で、ショットガンのようにも見えたが探検で使ったとするとライフルか。アメリカ西部のバーテンは水平二連ショットガン。アデリーナの屋敷の執事っぽい男はラッパ銃。駅の撃ち合いではコルトM1889あたりのスウィング・アウト式ダブル・アクション・リボルバーをアデーリナが使い、リロードまでしている。

 公開4日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、前日に確保。当日は10分前くらいに開場。平日だからなのか、女性が多い印象。最終的には148席フルに10人ほどの入り。男女比は男性4人、女性6人というところ。男性は中高年で、女性はやや若め。これは一般的な映画を見る人のパターンと一緒。スタジオ・ライカのファンは女性の方が多いと言うことだろうか。

 スクリーンはビスタで開いており、CM・予告からTジョイ20周年のあと、スクリーンのマスクの上下が狭まって小さくなり、映画泥棒、映倫と続き、暗くなって本編へ。ちょっと高音が耳障りか……。


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