2021年3月27日(土)「映画モンスターハンター」

MONSTER HUNTER・2021・独/米/日/南ア・1時間44分(IMDbでは103分)

日本語字幕:手描き風書体下、風間綾平/シネスコ・サイズ(ドルビー・ビジョン、IMdbでは2.39、Arri ALEXA)/ドルビーATMOS(IMDbではdts、ドルビー・サラウンド7.1、ドルビー・デジタル、IMAX 6-Trackも)
(米PG-13指定)(『HELLO! MOVIE』方式に対応した視覚障害者用音声ガイド・聴覚障害者用日本語字幕付き、日本語吹替版もあり、4D上映、IMAX上映もあり)

監督・脚本:ポール・W・S・アンダーソン
原作:「モンスターハンター」(カプコン)
撮影:グレン・マクファーソン
出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、
   トニー・ジャー、
   ロン・パールマン、ほか

公式サイト
https://monsterhunter-movie.jp
(全国の劇場リストもあり)

アメリカ軍のレンジャー部隊A(アルファ)チームは、消息を絶ったB(ブラボー)チームを捜索するため砂漠地帯へと入る。すると巨大な砂嵐に巻き込まれ、部隊ごとワープしてしまう。着いたところは巨大なモンスターが跳梁跋扈する異世界。Bチームの車両の残骸や真っ黒焦げの遺体を発見するも、すぐにモンスターに襲われる。しかもやつらには近代兵器がほとんど通用しなかった。そしてそれを遠くから見ている1人の男がいた。

72点

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 ゲームをやったことがないので、オリジナルの雰囲気とか世界観はわからないが、映画としては大冒険活劇としてまとまっている。もちろん続編が作りやすい終わり方。ゲームをベースとしながら、突然事件に巻き込まれて、状況がわからない中、戦い、捕まり、脱出し、仲間を得て、ついには最大の敵を撃破する。しかも、ほとんどセリフなし。主要人物たちは言葉が通じない。たくんのギャグも盛り込み、映画らしい作り。うまいなあ。

 ただ、ほとんどミラ・ジョヴォヴィッチとトニー・ジャーの2人芝居という感じ。具体的な悪役というのはいないので、こうなってしまうのかも。雰囲気としては、「バイオハザードIIアポカリプス」(Resident Evil: Apocalypse・2004・独/仏ほか)シリーズの2作目以降と「ピッチ・ブラック」(Pitch Black・2000・米/豪)を合わせたようでもあるかなと。あと「トレマーズ」(Tremors・1990・米)もあるかなあ。

 もう特殊効果はすごいレベルまで行ってしまって、合成とか作り物の感じがほとんどしなくなってしまった。まるで本当に存在しているみたい。一体どうやって撮影したんだろう。DVDとかブルーレイなんかが発売されると、メイキングが収録されていて明らかにされるんだろうか。とにかく見事。そして、主役のミラ・ジョヴォヴィッチがとにかく体を動かしている。転がりまくり、爆風を浴び、血まみれ泥まみれ。よく奥さんをここまでやらせられるなあと。一方、東宝シンデレラの山崎紘菜は、英語がうまいようなのにセリフもなく、エキストラの1人という感じ。シネマ・チャンネルでミラ・ジョヴォヴィッチとポール・W・S・アンダーソン監督と懐かしそうにインタビューしていたので、てっきりもっと重要な役かと思ったら、あやうく見逃すレベル。

 撮影されている風景は凄い。てっきり3D-CGなのかと思ったら、多くは実際の奇景、奇岩だったりするらしい。よくこんな景色があったなあと。ターセムの「落下の王国」(The Fall・2006・米/南ア/印)的な驚き。「ブレイブ-群青戦記-」(2021・日)の校庭の大きな岩とは大きな違い。

 銃は、国連軍がM2重機、ACOG付きM4カービン、L96らしいスナイパー・ライフル(imfdbによるとレミントン700ベースのMk13 Mod5らしい)、M249ミニミ、ミニガンなどを使う。そしてなぜかRPGと呼んでいたのはM72 LAW。でも近代兵器はほとんど効果がなく、メインとなるのは炎や稲妻が出る剣だったりするが。

 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。12〜13分前に開場となり、観客層は最初17〜18人いて、ほぼ中高年。女性は若めで2人。おおむねこの比率で、最終的には232席に50人くらいの入り。これはやはり新型コロナの影響か。ちょっと寂しい感じ。

 スクリーンはシネスコ・サイズで開いており、CM・予告の途中でほぼ暗くなって、映画泥棒、映倫から予告が続き、マスク注意のあと暗くなって、マナーそし東宝のロゴへ。それにしても東宝系の劇場じゃないのに、東宝の劇場より大きなスクリーンで上映って!!

 エンド・クレジットは独自の文字で凝っていて、お金も掛けている。さすが。


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