2021年4月16日(金)「レッド・スネイク」

SOEURS D'ARMES・2019・仏/伊/ベルギー/モロッコ・1時間52分

日本語字幕:丸ゴシック体下、大嶋えいじ/シネスコ・サイズ(ビスタ・フルに映写機の上下マスクで上映、IMdbでは2.35)/音声表記なし(公式サイトでは5.1ch)
(仏:すべての観客に警告、日PG12指定)

監督・脚本:カロリーヌ・フレスト
撮影:ステファヌ・ヴァレ
出演:ディラン・グウィン、
   アミラ・カサール、
   エステール・ガレル、ほか

公式サイト
https://klockworx-v.com/redsnake/
(情報少、全国の劇場リストもあり)

2014年、中東の少数派ヤジディ教徒が住む小さな山村に、突然イスラム過激派の武装組織ISがやってくる。絵が好きで、将来はアメリカで暮らすことを夢見る少女、ザラ(ディラン・グウィン)は捕らえられ、父を惨殺され、家族バラバラに奴隷として売られることになる。ザラを買ったのはイギリスからISに加わったある部隊の副官だった。

74点

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 B級の痛快ミリタリー・アクションかと思っていたら、まったく違った。実話の映画化。実在する女性だけの戦闘部隊の活躍を描いたミリタリー・アクションと言うより、武装組織ISに誘拐され、奴隷にされた少女が、いかにして女性戦闘部隊に加わり戦士となったかを描いた作品。かなり過激で、強烈な印象を残す。恐い映画。

 映画なので、これでも押さえて表現されているのかもしれないが、それでもISの恐ろしさにぞっとさせられる。自分たちの宗教以外は認めず、異教徒として改宗を迫り、従わなければ殺すか奴隷にする。奴隷は売買され、迫害され、酷使される。特に女性は性の玩具にされてしまう。その恐ろしさが、じっくり、ねっとり、リアルに描かれている。想像を絶するような状況で、やわなボクなどとても生きて行けない。それを幼い少女(18歳?だったかな)が必死で生き抜き、脱出し、復讐をはたし、自分のような人々を救うために戦う決心をすると。

 ほとんど知らない役者ばかりで、逆にそこにリアリティがあるのかも。監督・脚本はカロリーヌ・フレスト。フランス生まれの女性で、これまでTVのドキュメンタリーを多数手掛けてきた人。本作は初の劇場用の劇映画ということになるらしい。ドキュメンタリーだけでは伝え切れないことがあるということだろうか。実話に基づく映画ということになった。本作後に2本の企画が進行中とか。

 銃は、各国仕様の雑多なAK、AKS、AKM、AKMSに加えて、PK/PKM、NSVらしい重機関銃、さらには西側のM4、ベレッタ92、M2重機関銃、グロックも登場。そして東西の対戦車兵器RPG-7、AT-4、果てはAH-64アパッチ・ヘリコプターまで登場。

 公開8日目の初回、品川の劇場は全席指定で、座席は2日前にネットで確保。当日は15分前くらいに開場。プレミアム席11席に、ペア席7席もあるスクリーンだったが、話題作でもなく、マイナーな作品の平日、朝の上映はさすがに厳しいか。117席にジイジとボクの2人だけ。もし観客が0だった場合、上映ってやるんだろうか。そんなことが気になってしまった。

 スクリーンはビスタ・フルで開いており、明るくてよく見えないCM・予告、マナーから前方が暗くなり、予告が続いて上下マスクの映画泥棒から暗くなって、映倫と続き、本編へ。


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