2021年7月11日(日)「ゴジラvsコング」

GODZILLA VS. KONG・2021・米/豪/加/印・1時間54分(IMDbでは1時間53分)

日本語字幕:ゴシック体下、松崎広幸/シネスコ・サイズ(ドルビーVISION、ALEXA、IMDbでは2.39)/ドルビーATMOS、dts:X(IMDbではドルビー・デジタル、ドルビー・サラウンド7.1 、IMAX 6-Track、Auro 11.1も)
(米PG-13指定)(日本語吹替版、3D上映、4D上映、IMAX版もあり)(『HELLO! MOVIE』方式に対応した視覚障害者用音声ガイド・聴覚障害者用日本語字幕付き)

監督:アダム・ウィンガード
脚本:エリック・ピアソン、
   マックス・ボレンスタイン
撮影:ベン・セレシン
出演:レベッカ・ホール、
   ケイリー・ホトル、
   アレクサンダー・スカルスガルド、
   ミリー・ボビー・ブラウン、小栗 旬、ほか

公式サイト
https://godzilla-movie.jp
(全国の劇場リストもあり)

再びゴジラが出現し、アメリカ・フロリダのハイテク企業、エイペックス社を襲う。壊滅を免れたエイペックス社の社長ウォルター・シモンズ(デミアン・ビチル)は、芹澤教授の息子、芹澤 蓮(小栗 旬)の協力を得て、地球空洞説を唱えるネイサン・リンド博士(アレクサンダー・スカルスガルド)をチームに引き込み、コングやゴジラの巨大生物生み出したところと推測できる地球内部の空間へ行き、そのパワーを利用しようとする。しかしその空間への行き方がわからず、コングが持つであろう帰巣本能を利用することにする。

72点

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 実に大掛かりな映画。大予算で、リアルな3D-CG使いまくりの、プロレスのショー的格闘戦。凄いしそこそこ楽しめたが、何も残らなかった。だいたい、ゴジラとコングではスケールが合わないのでは? いつの間にかコングが巨大化している。それにコングの擬人化が進みすぎて、手話で人間と話はするし、朝起きると散歩に出てケツをポリポリかくし、オヤジか!? そして冒頭、ユーチューバー系(ポッドキャストのホスト?)のオタクっぽいバーニーのキャラの酷いこと。一気に引く。

 まあ、難しいことは考えずに、単純に夢の対決を楽しめばいいのだろうが、どうにも引っかかるところが多すぎる。ノれない。いきなり地球空洞説かあ。「地底探検」(Journey to the Center of the Earth・1959・米)というか「センター・オブ・ジ・アース」(Journey to the Center of the Earth・2008・米)とか、地球のコアへ行く「ザ・コア」(The Core・2003・英/仏ほか)のセンターに穴を開ける的な部分、地球のセンターを通過するリメイク版の「トータル・リコール」(Total Recall・2012・米/加)とか、まあたくさんあるわけで……映画とは馴染みが良いのだろう。

 意外なのはメカゴジラだったが、デザインがなあ…… ちっともカッコよくない。設定としては芹澤博士の息子、蓮が設計したということなんだろうか。その辺の説明はなかった気がする。気付かなかっただけだろか。だいたい、なぜ蓮が出てくるのかも良くわからない。そして巻き込まれる女子高生、ミリー・ボビー・ブラウン演じるマディソンの父親、マークは必要あったんだろうか。電話するだけで何の活躍もしない。前作に出ていたから? そのマークをちょっとだけ言い争っている黒人の上司もいる?

 この脚本を書いたのは、「ブラック・ウィドウ」(Black Widow・2021・米)を書いたエリック・ピアソンと、「ゴジラ」(Godzilla・2014・米)や「キングコング:髑髏島の巨神」(Kong: Skull Island・2017・米/中)を書いたマックス・ボレンスタイン。「ブラック・ウィドウ」は良かったが、「キングコング……」はなあ。

 監督はアダム・ウィンガード。ボクはまったくダメだった「サプライズ」(You're Next・2011・米)の人だ。その後、あの問題作のリメイクなのか続編なのか「ブレア・ウィッチ」(Blair Witch・2016・加/米)を撮っている。IMDbでも5.0の評価で、ホラーというか残酷系の人なのに、なぜこの人に監督を任せたのか。

 銃は、軍の車両にはM2重機、イージス艦にはファランクスという感じで大味。兵はM4だと思うがわからなかった。imfdbによれると香港の軍がM16A4を使っていたらしい。セキュリティ・ガードはブルバップ風のライフルかSMGだったと思うが、一瞬なので……。

 香港のシーンは何となく「ブレードランナー」(Blade Runner・1982・米)的なものを感じたが、監督が好きな映画とか? 美術監督? あるいは気のせい? 終わって出て行く時、若い女の子が「コング、チンパンジーだよね」と言っていた。

 公開10日目のATMOS上映初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は15分前くらいに開場。着いた時点で残席わずかの黄色表示。観客層は若い人から中高年まで幅広く、下はたぶん中3か高1くらいの男子4人組。最終的には499席フルに8割くらいの入り。話題作だけのことはある。9席×2列のプレミアム席も4席ほどを残してすべて埋まった。

 10分くらい前から曲が流れ、シネマ・チャンネルのあと「これより飲食OK」と出て半暗になり、CM・予告から、マナー、黒バックの忘れもの注意、TCXデモ、ドルビーATMOSデモと続いて、白バックのまぶしい足元注意、フルの映画泥棒、映倫のあと本編へ。

 それにしても、またまた4Dスクリーンの振動が伝わって来て不快だった。


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