2021年8月1日(日)「イン・ザ・ハイツ」

IN THE HEIGHTS・2020・米・2時間07分

日本語字幕:手描き風書体下、石田泰子/シネスコ・サイズ(by Panavision、IMDbでは2.39)/ドルビー(IMDbではドルビーATMOS、IMAX 6-Track)
(米PG-13指定)(ドルビー・シネマ上映、IMAX版もあり)

監督:ジョン・M・チュー
原作:リン=マヌエル・ミランダ、
   キアラ・アレグリア・ヒューディーズ
脚本:キアラ・アレグリア・ヒューディーズ
撮影:マイロン・カースタイン
出演:アンソニー・ラモス、
   メリッサ・バレラ、
   レスリー・グレイス、
   コーリー・ホーキンズ、
   ジミー・スミッツ、ほか

公式サイト
https://wwws.warnerbros.co.jp/intheheights-movie.jp/
(全国の劇場リストもあり)

ニューヨークのワシントン・ハイツは、ラテン系の移民の街。そこで育ったウスナビ(アンソニー・ラモス)は、コンビニの店員として働きながら、祖国のドミニカで亡き父の夢だったバーを開店するための資金をコツコツと貯めていた。そして幼なじみのファッション・デザイナー志望のネイリスト、ヴァネッサ(メリッサ・バレラ)に恋心をいだきながらも告白できずにいた。そこへ、街から唯ひとり大学へ進学した希望の星、タクシー会社の社長の娘、ベニー(レスリー・グレイス)が夏休みで帰ってくる。街の皆が大歓迎で迎える中、実際にはベニーは大学での人種差別に耐え切れず、退学することを父に告げようとしていた。

76点

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 素敵なミュージカル。体が勝手に動き出す。ただ、やっぱりミュージカルはつらく重い話を明るく楽しく描いているところがあって、気持ちは晴れやかというわけには行かない。マイノリティの移民たちのアメリカにおける現状がつらい、切ない、重い。そしてアメリカの話なのに、出演者がほぼラテン系のみというのも、日本人的にはちょっと違和感があった。ヨーロッパ系や黒人系、アジア系の人々はほとんど出てこない感じ。ラテン系のみの小さなコミュニティ内の話ということか。

 素晴らしい音楽と曲、そして見事なカメラ・ワークと絵作り、カッコいいダンスの振り付けとパフォーマンス。ミュージカルの醍醐味がすべて詰め込まれているというと大げさか。ただ、ラストのビーチのオチはどうなんだろう。ちょっとインチキだと思うけどなあ。もっとうまくだましてほしかった。ホントはこうでした、なんて変えちゃうのはダメでしょ?

 「クレイジー・リッチ」(Crazy Rich Asians・2018・米)なんかはアジア系のみという映画だったわけだけれど、日本人は入っていなかったような。黒人だけという映画もある。白人の相棒というと韓国人が多く、日本人を韓国人や中国人が演じていることも多い。日本は「SAYURI」(Memoirs of a Geisha・2005・仏/日/米)や「ラスト・サムライ」(The Last Samurai・2003・米/ニュージーランド/日)とか、カイジュウ系、ロボット系でということになるのか。昔マイケル・キートンの「ガン・ホー」(Gung Ho・1986・米)もあったけど。

 驚いたのは主演のアンソニー・ラモスで、まさかこんなに歌とダンスがうまい人だとは。つい最近見た「ファイナル・プラン」(・2020・)では、本来はエリートであるFBI捜査官の、マイノリティ、ダメダメ捜査官を演じていて、あまり印象にも残らなかったのに。経歴を見たら「アリー/スター誕生」(・2018・)にも出ていた。監督やプロデューサー、あるいはキャスティング・ディレクターの活かし方次第ということか。

 監督は、

【ただいま執筆中。少々お待ちください】


 公開3日目の初回、銀座の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は30分前くらいに着いたら、ビルは開いていたが劇場はまだ空いておらず、半分開いていたロビーで待機。20分前くらいに残り半分のロビーが開き、15分前くらいに開場。観客層は若い人から中高年まで幅広く、わりとまんべんなくいた感じ。男女比もほぼ半々くらい。一般的な映画ということか。最終的には395席のコロナ座りはほぼ満席。9席×2列のプレミアム席もコロナ座りで6席ほどが埋まった。

 CM・予告の途中で黒バックの非常口の説明、ドラえもんマナーなどがあり、ラストにマナー、黒バックの忘れもの注意と続き、映写機のマスクが左右に広がって暗くなり、TCXのデモ、白バックのまぶしい足元注意、フル・サイズの映画泥棒、映倫から本編へ。

 エンド・クレジットのあとにとエピソード映像があり、ちょっとしたオチがある。早く出ないで最後まで見た方がいいと思う。


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