2021年8月16日(月)「フリー・ガイ」

FREE GUY・2021・米/加・1時間55分

日本語字幕:丸ゴシック体下、林 完治/ゲーム用語監修:ファミ通/シネスコ・サイズ(Panavision、IMAX、IMDbでは2.39、Arri ALEXA)/ドルビーATMOS(IMDbではドルビー・デジタル、ドルビー・サラウンド7.1、dtx、IMAX 6-Trackも)
(米PG-13指定)(日本語吹替版、IMAX版もあり)

監督・製作:ショーン・レヴィ
脚本:マット・リーバーマン、
   ザック・ペン
撮影:ジョージ・リッチモンド
出演:ライアン・レイノルズ(製作)、
   ジョディ・カマー、
   ジョー・キーリー、
   タイカ・ワイティティ、ほか

公式サイト
https://www.20thcenturystudios.jp/movie/Freeguy.html
(全国の劇場リストもあり)

大人気のオン・ライン・ゲーム「フリー・シティ」。プレーヤーはサングラスを掛けたキャラクターとして街に入り、ミッションに挑んだり、ほかのプレーヤーとコミュニケーションを取ったり、銀行を襲ったり、破壊したりと、ルールなしで何をやってもOK。その街の銀行員として同じ毎日を繰り返していたNPC(ノン・プレーヤー・キャラクター、モブ・キャラ)の1人、ガイ(ライアン・レイノルズ)は、ある日サングラスの美女プレーヤー、モロトフ・ガール(ジョディ・カマー)に一目ぼれする。そして偶然サングラスを手に入れると、コインを稼いだり、いろんなアイテムを手に入れることができるようになり、ミリーに声を掛けることができるようになる。ところが、ある目的を持ってフリー・シティに来ていたモロトフ・ガールは、レベルを上げたらねと、まったく相手にしてくれない。そこで良い人のガイは、良いことをしてどんどんレベルを上げて行くが、サングラスを奪われたユーザーからのクレームで、ゲーム会社クレーム処理係のキーズ(ジョー・キーリー)とバディ(リル・レル・ハウリー)がガイの排除に乗り出す。

76点

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 面白かった。ゲームの実写映像化だけかと思いきや、そこから何でもありのゲームの世界をベースにゲームの中のキャラクターと生身の人間のプレーヤーがコミュニケーションを取るというファンタジーと、さらに黒い陰謀まで絡めて、スパイ活劇的なスケールの大きなアクション映画を作り上げた。そして、そのミッション・クリアがまたゲーム的になっていると。素晴らしいアイディア。荒唐無稽な感じはするが、ちゃんと納得できる内容、展開になっている。また、主人公ガイのキャラクターが良くて、応援したくなる。意外にも感動的。ちょっとタイム・ループの「コンティニュー」(Boss Level・2021・米)と似ている気もするが……。

 もちろん主演のライアン・レイノルズは素晴らしいイイ人ぶりだが、傑作「ジョジョ・ラビット」(Jojo Rabbit・2019・ニュージーランドほか)の監督・脚本・出演のタイカ・ワイティティが憎たらしくてイイ。見事な敵役。そして謎の美女モロトフ・ガールことミリーを演じたジョディ・カマーがイイ。「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」(Star Wars: Episode IX - The Rise of Skywalker・2019・米)に出ていたそうで、そういえば見たような感じが……。とにかくスゴイのは、ゲーム内のサングラスを掛けたプレーヤーの時の尖った感じと、現実世界での優しそうな感じとのギャップ。同じ女性に見えない。さすが女優。

 監督はショーン・レヴィ。特に最近は製作が多い人だが、コメディ系の「ピンクパンサー」(The Pink Panther・2006・米/チェコ)や「ナイトミュージアム」(Night at the Museum・2006・米/英)、そして日本の要素も入ったロボット・アクションの「リアル・スティール」(Real Steel・2011・米/印)なんかを監督している。本作は久々の監督作か。さすがの仕上がりではないだろうか。

 銃は、MP5、グロック、レミントン870わらしいポンプ・ショットガン、パイソンぽいシルバーの4インチ・リボルバーひょっとしたらコルト・キングコブラ、ベレッタM12 SMG、ミニ・ウージー、デーザート・イーグル、SIG MPX、金のAK、ドラグノフなど。アーマラーはマイケル・パパック。ほかにRPG、アパッチ・ヘリ、M1エイブラムス戦車まで登場。

 公開4日目の平日の朝一、銀座の劇場は全席指定で、前日にネットでどうにか確保。当日は着いた時点でほとんどのスクリーンのほとんどの回が、残席わずかの黄色表示。平日なのに……そうか、夏休みということか。映画館なら人が集まってもほとんど声を出さないし、コロナ座りなら隣の席は空いているし、実に快適、ストレスなく楽しむことができるということか? 20分くらい前に開場となり場内へ。観客層は若い人から中高年まで、幅広かった。ただ女性は1/3ほど。最終的には外国人の人もやってきて、257席のコロナ座りに9割りくらいの入り。8席あったプレミアム席にも4人座ったのでコロナだからフルか。なかなかの人気。

 シネマ・チャンネルからCM・予告と続き、飲食OKのあと半暗になって、予告が続いたのちマナー、忘れもの注意、豪華なネットフリックスのCM、映写機のマスクが左右に広がってフル・サイズで暗くなり、まぶしい足元注意、フルの映画泥棒、映倫から本編へ。


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