監督・脚本:ロド・サヤゲス 脚本:フェデ・アルバレス 撮影:ペドロ・ルケ 出演:スティーヴン・ラング(製作総指揮)、 マデリン・グレイス、 ブレンダン・セクストン三世、ほか |
町の外れの1軒家で、幼い娘フェニックス(マデリン・グレイス)を1人で大事に育てながら暮らしている盲目の老人ノーマン・ノードストローム(スティーヴン・ラング)。彼は元特殊部隊ネービー・シールズの隊員で、その知識を活かし、娘に脅威から逃れる術を教えていた。ところがある日、その家に怪しい男たちが現れ、飼い犬を惨殺すると娘を連れ去ってしまう。
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恐い映画。スリラー的な恐さというよりは、ホラー的というかスプラッター的バイオレンスの恐さ。血まみれ。刃物が突き刺さるところを見せ、傷口をアップにする。当然、悪党たちは徹底的に悪い。同情の余地なんてなし。だから盲目の老人を応援したくなるが、確かにやり過ぎの感はある。また少女も鍛えられているだけあって、健気というか結構タフ。設定はありがちだが、残酷表現もあって新鮮な感じも。とにかく徹底している。暴力もやるところまでやる。逃げる時も、どんなことをしても逃げる。半端はなし。だから思わず引き込まれる。 前作のような強盗的展開と思いきや、そうくるかという意外なお話に。その辺がうまい。まあ前作も後半が驚きの展開で、恐さが増したわけだが。アメリカ的には、犬をわかわいがる人に悪い人はいないという発想だろうか。そしてホラーにありがちな母がよく口ずさんでいた歌とかの設定もあるが、徹底してやれば印象が変わると。ちなみに悪い奴はタバコを吸っている。 武器は、やっぱり銃より刃物やハンマーが恐いが、接着剤も恐い。銃はコルト・パイソン風の6インチ。タウルス系のデザインだがラッチはコルト系なので、まさかエアガンとかトイガン?(トレーニング・シーンだし)、その後パイソンらしき4インチ、そしてベレッタ92のシルバー、レミントン870風ショットガンなど。 フェニックスを演じたのはマデリン・グレイス。これまで短編やTVには出ていたようだが、長編劇場作は初めての模様。今後にも期待したい。 監督・脚本のロド・サヤゲスは、前作「ドント・ブリーズ」(Don't Breathe・2016・米/ハンガリー)で脚本を担当していた人。前作の監督フェデ・アルバレスは今作では脚本に回っている。2人とも才能のある人だったということか。それをプロデューサーのサム・ライミが見抜いたと。 エンド・クレジットでCOVIDチームというのがあったので、その影響下で撮影されたようだ。 公開6日目の平日2回目、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は15分くらい前に開場。やはり夏休みということでか混んでいる。観客層は若い人たちと、高齢者。中年層は少なかった。なぜなんだろう。女性は20人中4人くらい。最終的には128席のコロナ座りに9割りくらいの入り。といってもキャパが小さいけど。 11〜12分前から曲が流れ、10分前くらいからシネマ・チャンネル。飲食OKが出て半暗になり、ちびゴジラの予告に。そしてマナーから忘れもの注意、ネットフリックスCM、映写機のマスクが左右に広がり、暗くなってまぶしい足元注意の、フルの映画泥棒、映倫と続いて、本編へ。 |