2021年9月4日(土)「シャン・チー/テン・リングスの伝説」

SHANG-CHI AND THE LEGEND OF THE TEN RINGS・2021・米/豪・2時間12分

日本語字幕:丸ゴシック体下、林 完治/シネスコ・サイズ(ドルビーVISION、Panavision、IMAX、IMDbでは2.39、Arri ALEXA)/ドルビーATMOS(IMDbではIMAX 6-Track、dts:X、ドルビー・デジタルも)
(米PG-13指定、豪M指定)(日本語吹替版、IMAX版、4D上映、ATMOS上映もあり)

監督:デスティン・ダニエル・クレットン
原作:スティーヴ・エングルハート、
   ジム・スターリン
   (マーベル・コミック)
脚本:デイヴ・キャラハン
   デスティン・ダニエル・クレットン
   アンドリュー・ラナム
撮影:ビル・ポープ
出演:シム・リウ、オークワフィナ、
   チャン・モン、ミシェル・ヨー、
   トニー・レオン、ほか

公式サイト
https://marvel.disney.co.jp/movie/shang-chi.html
(全国の劇場リストもあり。情報少)

フェアモント・ホテルの駐車係のシャン・チー(シム・リウ)は、ある日、出社途中のバスでテン・リングスという犯罪組織の男たちに襲われ、母からもらった形見のペンダントを奪われてしまう。すると同じペンダントを持つ妹のシュー・シャーリン(チャン・モン)がことが心配になり、妹の住むマカオへと、同じホテルの駐車係の同僚で、高校からの親友ケイティ(オークワフィナ)とともに向かう。するとシャーリンは母が死んだ後、自分を見捨てて勝手に渡米した兄のことを恨んでいたことが判明する。そして話しているところにテン・リングスの一味が現れ、ペンダントを奪われる。さらに、組織のボスで、二人の父でもあるウエンウー(トニー・レオン)が現れ、母は死んでおらず、故郷の秘密の村に長老たちによって次込められているから、助けに行こうと中国の奥地へと3人を連れて行こうとする。

74点

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 面白かった。たぶん西洋人がイメージする中国的神秘の世界をたっぷり味わえる、盛りだくさんな大冒険物語。感覚的には傑作アクション「ブラックパンサー」(Black Panther・2018・米/南ア)の舞台をそのまま中国に置き換えような感じ。贅沢な作りで、これでもかと、次々に色んなことが起こる。3D-CGもたっぷり使われていて、お金が掛かっているんだろうなと。映画らい映画で、これぞハリウッド作品というところ。

 IMDbでは「ブラックパンサー」より高い8.1点の高得点だが、見終わっても何も残らない。逆に、最初どんなだったっけ、と思い出そうとしても、思い出せないくらい。あまり感動もなかった。悪くはない。ただただスゴイ。中国的神秘の世界とカンフーが西洋人にはウケたのかなあと。

 監督はデスティン・ダニエル・クレットンという人。最近、社会派ドラマの「黒い司法 0%からの奇跡」(Just Mercy・2019・米)を脚本・監督しているが、あとはほぼ知らない。それでも、まったく毛色の違うアクション・エンターテインメントをここまで仕上げるのはスゴイのではないだろうか。

 基本カンフー映画だが、銃も出てくる。現代のシーンでスナイパーがM16A2らしいライフルを使い、後半の戦いではショットガンも登場する。

 ラスト(エンド・クレジットの間)に、アベンジャーズに代わる新しいヒーロー・チームの結成を予測させるような映像がある。うむむ……。そしてホントのラストに「テン・リングスは帰ってくる」と007的な文言が。

 公開2日目のTCX、ATMOS上映の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は15分前くらいに開場。観客層は若い人から中高年まで幅広かったが、多かったのは若い人たち。女性は2割ほど。こういう映画だから当然か。劇場に着いた時点で残席わずかの黄色表示。最終的には499席のコロナ座りに95%くらいの入り。9席×2列のプレミアム席も8席ほどが埋まった。

 シネマ・チャンネルで飲食NGが出て、半暗になる前に飲食OKとなってCM・予告。マナーから忘れもの注意で暗くなって、TCXデモ、ドルビーATMOSデモ、まぶしい足元注意の、フル・サイズの映画泥棒、映倫と続き、本編へ。

 それにしても、本編前から4Dスクリーンの振動が伝わって来て、不快だった。どうにかして欲しいなあ。


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