2021年9月5日(日)「モンタナの目撃者」

THOSE WHO WISH ME DEAD・2021・加/米・1時間32分(IMDbでは1時間40分)

日本語字幕:手描き書体下、松浦美奈/シネスコ・サイズ(Panavision、IMDbでは2.39、Arri ALEXA、)/音響表記なし(IMDbではドルビー・デジタル)
(米R指定)

監督・製作:テイラー・シェリダン
原作:マイクル・コリータ
脚本:マイクル・コリータ、
   チャールズ・リーヴィット、
   テイラー・シェリダン
撮影:ベン・リチャードソン
出演:アンジェリーナ・ジョリー、
   ニコラス・ホルト、
   フィン・リトル、
   エイダン・ギレン、ほか

公式サイト
https://wwws.warnerbros.co.jp/mokugekisha/
(全国の劇場リストもあり)

モンタナ州の森林消防隊スモーク・ジャンパーのリーダー、ハンナ(アンジェリーナ・ジョリー)は、去年の森林火災の際、風向きの判断を誤った責任を問われ、人里離れた森の奥地にある監視塔での任務を命じられる。そのころフロリダ州で地方検事が家族もろとも爆殺され、それをニュースで見ていた訴訟会計士のオーウェン(ジェイク・ウェバー)は、ある不正を知ってしまっていたことから、すぐに息子のコナー(フィン・リトル)を連れて、親戚のシェリフ、イーサン(ジョン・バーンサル)がいるモンタナへ向かう。しかしジャック(エイダン・ギレン)とパトリック(ニコラス・ホルト)の兄弟の殺し屋がすでに追跡を開始していた。そして自分たちから警察の目をそらすため、森林地帯に火をつける。

74点

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 面白かった。かなりハラハラドキドキ。ただ話としてはよくあるタイプで、ハリウッドのパターン。目新しさはない。証人(証拠を持っている少年)を奪おうとする悪人から守るというやつと、山火事を組み合わせたもの。しかも主人公は女性で、過去に心に傷を負っていると。まさにパターンの組み合わせ。でも、出演者たちが魅力的で、悪党が徹底的に悪くて、見せ方がうまいと、面白いものになると。

 今回は、事件の詳細は明かされず、大きな組織の不正らしいことしかわからない。そして証拠というのは最後まで不明。メモとして出てくるが、中は見せない。マクガフィンだ。つまり何でも良いわけで、それにより追われて、命を狙われ、逃げると。シンプル。割り切っていていいと思うが、IMDbではわずかに6.0点。アンジャリーナ・ジョリーなんて、殴られて顔がボコボコになっているのに。手も怪我し、雷に撃たれ、足も怪我し、ほんとボロボロ。もっと評価されてもいいんじゃないかなあ。

 追われる少年はもじゃもじゃヘアーで、とにかくかわいい。あまりひねくれておらず、助けてあげたくなる。演じたのは本作がアメリカ長編劇場作品デビューとなるオーストラリア生まれのフィン・リトル。このまま素直に育ってくれるか(余計なお世話)。

 とにかくイイのは悪役だ。依頼者らしいボスはちょっと出るだけなのに威圧感があって恐いが、とにかく2人の兄弟らしいプロの殺し屋がイイ。あまりしゃべらず、すぐ撃つ。子供だろうが、女性だろうが、妊婦だろうが、容赦なし。だから恐い。銃の撃ち方もトレーニングしたようで、説得力があった。ちゃんとマガジン・チェンジもしている。

 山火事のシーンもなかなかの迫力。デジタルを駆使しているだろうが、いったいどうやって撮った(作った)のか。かなりリアルだ。広範囲が燃え、広範囲な燃え跡が広がっている。本当に燃やしたら大変なことになってしまう。これは大画面で見るべき。

 監督は、俳優から脚本家・監督として活躍しているテイラー・シェリダン。あの恐い麻薬アクション「ボーダーライン」(Sicario・2015・米/メキシコ/香)とその続編の脚本を書いた人。そしてこれまた恐い追跡劇「ウインド・リバー」(Wind River・2017・英/加/米)を監督・脚本、さらには見ていないがネットフリックスの「最後の追跡」(Hell or High Water・2016・米)も書いていて、たぶん追跡劇が得意な人なのではないかなと。見た作品はどれも面白く、恐くて、リアルで、心に染みる作品だった。そしてどれも銃がよく出てくる。今後も注目の監督という気がする。

 銃は、殺し屋がサプレッサーを装着するためのスレッデッド・バレル付きグロックにドット・サイトを載せたもの、AR-10系のスナイパー(スコープにはARの文字)、M4カービン、シェリフが1911オート・カスタム(SIGだったらしい)。サバイバル・スクールの女性校長(?)が使うサウスポー用のボルト・アクション・ライフルはimfdbによるとブレイザーR93だったらしい。殺し屋2人でカービンを構えて進む時、「ムーブ」なんて声を掛けていたから、射撃トレーニングを受けたのだろう。マガジン・チェンジも良くやっていたので、監督自身がトレーニングを受けたことがあるのかもしれない。ボルト・アクション対M4のリロード対決は面白かった。

 公開3日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、3日前にネットで確保。当日は10分前くらいに開場。ロビーはアニメ客なのか、かなり込みあって混乱状態だった。観客層は主に中高年で、高齢者が多めの印象。女性は2割ほど。メモをし忘れたが、最終的には301席のコロナ座りがほぼ満席だったのではなかったかと思う。たしか上映作品のほとんどが残席わずかの表示で、空席ありは「アーヤと魔女」のみ。アニメはだいたい人気なのに、どうしたことだろう。みんなもうNHKで見たからか。

 スクリーンはシネスコで開いていて、10分前からCM・予告の上映。ただ10分前に開場だがから、ワープでもしない限り、最初のほうは見られない。これでいいの? 中ほどでほぼ暗になり、CM、映画泥棒、映倫、音が大きいドルビー・シネマときて再び予告が続き、マスク注意から映写機のマスクが左右に広がってシネスコ・フルとなって、マナーから本編へ。

 エアー・タオルがOKになっていたけど、大丈夫だよね?


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