監督:鈴木雅之 原作:東野圭吾『マスカレード・ナイト』 (集英社文庫刊) 脚本:岡田直道 撮影:江原祥二 出演:木村拓哉、長澤まさみ、 沢村一樹、石黒 賢、 小日向文世、梶原 善、 篠井英介、渡部篤郎、ほか |
都内のマンションで、28歳のペット・トリマーの女性が、体に取り付けられたタイマーによって感電死させられる。さっそく警視庁は捜査本部を立ち上げるが、そこに匿名の密告状が届き、犯人を知っていて、そいつは12月31日にホテル・コルテシア東京で開催されるカウントダウン仮装パーティ「マスカレード・ナイト」に現れるという。密告状には公表されていない事実も書かれていたことから、真実と判断し捜査本部をホテルに移すと、フロントマンとして潜入させるため英語が堪能な刑事、新田浩介(にったこうすけ、木村拓哉)が呼ばれる。パーティ参加者は500人、全員が仮装している。はたして犯人を捕まえることは出来るのか。
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面白かった。印象としては前作「マスカレード・ホテル」(2018・日)よりまとまっていて、無駄が少なくなっていた感じ。その分、濃くなっていたのではないだろうか。それ以外は前作と似たパターンで、たぶんそこはファンの期待を外さないと。そして、しばし高級ホテル・コルテシア東京に滞在したような気分になる。 たくさんの宿泊客の群像劇的部分と、ホテルマンと刑事の対比部分は、第2作ということでやや抑え気味になっていて、ミステリー部分がより多めになっている。それが結果的に良かった。そこに集中でき、楽しめる。犯人と密告者の両方を探すというのが面白い。 ただ、わからなかったのは、ネタバレになるが調査員の設定。なぜ英語を使わなかったのだろう。追い詰められた時の英語での対応を見るべきなのでは? もちろん1人だけじゃなく、2人ともに。そこは気になった。あとタンゴもかな。 場面転換に動画が写真になったり、ほかのものになったりという、手の込んだやり方はいかにも映画という感じで、ちょっと昔の映画的でもあるが、不思議感も出て良かった。ヒッチコック的にカメラがドアを抜けて引いていくとか、セリフがタイトルになるとか、さすがにうまいなあと。この辺にセンスの良さが光る。監督は前作から引き続き鈴木雅之。脚本も前作と同じ岡田直道。撮影も同様、江原祥二と。エンディングのクレジットも、実写が絵になって、主要キャストが絵で出るという演出で良かった。絵が無くなってロールへ。さんまヘアメイク○○と、ヘアメイクの最初に大きく出ていた気がするが、あの1カットのために? これもギャグ? 前回はどこに出ていたのかわからなかったが、今回はさすがにわかった。出落ちか、笑ったけど。 公開2日目、新宿の劇場は5スクリーンでの上映でもちろん全席指定。大きなスクリーンの初回をネットで2日前に確保、当日は12〜13分前に開場。観客層は若い人から中年くらいがメイン。高齢者は少なめだった。特に女性は若い人が多め。キムタク・ファンかなあ。男女比は4対6まらいで女性のほうが多かった。最終的には499席のコロナ座りに5割くらいの入り。まあ5スクリーンでやるとこれくらいのところも出てくるだろう。しかし9席×2列のプレミアム席は満席に近い7人ほどが座った。驚くべきことに、ほかの4スクリーンはラストまで残席わずかか満席で、この大きなスクリーンも次の回からは残席わずかとなっていた。さすがスター・パワー。 上映10分前くらいから曲が流れ、7〜8分前からシネマ・チャンネルへ。飲食OKが出たあたりで半暗になり、マナーから暗くなって、TCXデモ、まぶしい足元注意(白黒反転して欲しいなあ)、フル・サイズの映画泥棒、映倫と続いて本編へ。 今回も4Dシアターの振動が伝わって来て不快だった。もうCM・予告の時点から揺れていた。うむむ。 |