製作・脚本・監督:ガイ・リッチー 撮影:アラン・スチュワート 出演:ジェイソン・ステイサム、 ホルト・マッキャラニー、 ジョシュ・ハートネット、 スコット・イーストウッド、 ジェフリー・ドノヴァン、 アンディ・ガルシア、ほか |
アメリカ、LAの現金輸送専門のフォーティコ警備社に、入社希望の男、パトリック・ヒル(ジェイソン・ステイサム)がやって来る。60時間のトレーニングを受けたあとの試験では、各種目、合格ラインギリギリの7割の達成度でからくも合格する。しかし指導教官だったブレット(ホルト・マッキャラニー)に気に入られ、「H」とあだ名を付けられると、一緒に組むことになる。そして、ある日、デイヴ(ジョシュ・ハートネット)も加えた3人で任務中、黒ずくめの一団に襲われるも、Hは驚異的な身体能力を発揮し、1人で犯人全員を皆殺しにしてしまう。
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暴力とお下劣なセリフ満載の恐いハード・アクション。悪党だらけの映画で、普通の人なら踏み込むことのないギャングの世界は恐ろしく、胸糞悪くなるぎりぎりの寸止めで、面白いミステリー仕立てにもなっていて、楽しめた。良くできている映画。まさにガイリッチー印! しかし、おかしく感じたところもあって、そもそも同じ輸送会社だけを狙うのはヘン。会社側からすればそんな事件が起これば、営業はしばらく自粛だろう。ハッキリした原因がわかり、対策が講じられるまでは、普通は営業しない。クライアントも世間も許さないし、警察や政府も許さないだろう。犯罪者側からすれば、普通は事件によってより警備が厳重になるのは明らかだし、仕事の件数も減るだろうし、積み込む金額も減るだろうし、分散されるかもしれない。だって、銀行強盗で考えたら、同じ銀行を続けては襲わないだろう。 そして、ボスが一旦ヨーロッパへ帰ったとして、その間にボスなしで、命令もないのに、輸送車を襲うか? 食うために仕方なくやった? そうは思えない。謎を作ろうとして、無理をしてしまったのか? 字幕ではニュアンスが伝わらなかったのだろうか。 やはりジェイソン・ステイサムはいい。こんな役がピッタリ。ただ本作は悪すぎ。ちょっと度を越している。ここまで悪くしなくてもという感じ。以外だったのはジョシュ・ハートネット。ボクはキムタクが出た「アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン」( I Come with the Rain・2009・仏/香ほか)以降、見ていなかったので、久しぶりに見たら痩せたのか、ちょっと印象が変わってしまって、別人かと思ったほど。小さい役だし、ほとんど活躍していない。どうしたんだろう。そしてFBI役のアンディ・ガルシア。歳を取ったなあ。貫録が出てきて、こういう役になるか。 製作・脚本・監督:ガイ・リッチー。「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」(Sherlock Holmes: A Game of Shadows・2011・米/英)以降、パッとしない感じで…… 本作の前に「ジェントルメン」(The Gentlemen・2019・英/米)公開されてるのだが、新型コロナまっただ中の5月に公開され、見ることができなかった。本作は、原点回帰と言うか、初期作品の雰囲気が復活した感じ。 銃は、M4、グロック、ミニ・ウージー、MP7、SPAS 12、P226/228、G36、ベレッタ92など。ドット・サイトはACOGとEOTech。一面に空薬莢が落ちているカットが印象的だった。 公開10日目の初回、品川の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は10分ほど前に開場。観客層は中年がメイン。1組だけ小学生くらいの男の子と父というペアがいたが、G指定とは言いながらこんなにバイオレンス満載で残酷なシーンもある(これでなぜG指定?)のに、見せていいのかと。最終的には117席フルに30人くらいの入り。女性は5人くらい。まあハードなアクションだからなあ。ここはファミリー劇場という感じなので、入りはいまひとつ。もっと入っても良いと思うけど。 10分くらい前に開場。スクリーンはビスタで開いており、明るいままよく見えないCM・予告がスタート。マスクやマナーの注意があって、ようやく半暗になり、予告が続いて、上下マスクの映画泥棒から暗くなって、映倫と来て、本編へ。 |