監督:アンディ・サーキス 製作:トム・ハーディ、 ケリー・マーセル、ほか 原案:トム・ハーディ、 ケリー・マーセル 脚本:ケリー・マーセル 撮影:ロバート・リチャードソン 出演:トム・ハーディ、 ウディ・ハレルソン、 ミシェル・ウィリアムズ、 ナオミ・ハリス、ほか |
ある日、ジャーナリストのエディ(トム・ハーディ)は、サンクエンティン刑務所に収容されている連続猟奇殺人犯クレタス(ウディ・ハレルソン)から、お前だけに告白するから独占記事を書かないかと提案され、面会に行く。しかし取材中に噛みつかれ、出血。すると、地球外生命体シンビオートが寄生するエディの血液を取り込んだクレタスは、やがてカーネイジヘと変貌を遂げ、刑務所を破壊して脱出する。そして施設に厳重に監禁されている超音波を操る恋人のシュリーク(ナオミ・ハリス)を救出すると、街へ出て大殺戮を開始する。
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もともと、とんでもないSFヒーロー・アクションだが、そこにありそうな展開を盛り込み、最後まで飽きさせずに見せる。根幹は、連続猟奇殺人犯と、新聞記者、刑事の戦い。名優たちが演じるとさらにリアリティが加わると。男女ギャングというところでは、「ボニーとクライド/俺たちに明日はない」(Bonnie and Clyde・1967・米)的でもあった。破滅の物語。だから、かなり残虐で、恐い。その反面、ややブラックなギャグも盛り込まれていて、意外と笑える。 ただ、見終わって、ああ面白かった、という感じではない。見て良かったぁ、でもない。つまらないとかではないのだが、その辺が微妙というか不思議。1つには主人公が、悪党ではないが、ダメというかワルっぽいヤツで、いまひとつ感情移入しにくいからだろう。少なくとも主人公は応援したくなるタイプではない。基本的には自分のことしか考えていないヤツ。シンビオートが寄生して誕生したヴェノムは、基本的にはドラキュラのようなヤツで、脳みそを食べないと生きていけない(?)ようで、とりあえず人間ではなく、家畜などの脳でがまんしている。現代版の良い方のドラキュラが輸血用の血液とか、合成血液(?)で生き長らえているのと同じ。つまりは、こっちも人間から見れば悪いヤツ。どっちもワルだからなあ。 ラストのTVにスパイダーマンが出ていて、こいつの正体を暴くとか言っているので、またまたつながってくるのか。なんでもつなげて、ボクはどうかなと思う。それぞれの世界があって、せいぜい何年かに1回、一堂に会する程度でいいんじゃないだろうか。もっと言えば、無くても良いし。世界が広がるというより、狭くなっている気がするんだけど。 製作と原案がトム・ハーディというのも驚きだが、監督がアンディ・サーキスというのも驚き。知らなかったが、調べてみると監督作は本作で3作目になるらしい。俳優のイメージしかなかった。 銃は、1996年当時のSFPD(サンフランシスコ市警)がベレッタ92。現代ではグロックとM4。 公開2日目のATMOS上映2回目、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は10分前に開場。すぐに入場したが、もうシネマチャンネルは始まっていた。案内やCMとはいえ、人がいないところで上映を始めて何か意味があるのか。観客層はやはり若い人が多めで、中高年まで幅広い。最終的には499席に4.5割くらいの入り。後ろのBOX席は見えなかったが、9席×2列のプレミアム席は7席ほどが埋まった。男女比はメモし忘れ。男性のほうが多いながら、女性も結構多めだったような。 マスク注意から飲食OKになって、半暗になり、非常口案内で非常口ランプが消え、ドラえもんマナーのあと予告が続いて、忘れもの注意、YouTubeショートのCMで暗くなって、ATMOSデモ、左右マスクのまぶしい足元注意、枠付き映画泥棒、映倫で、映写機の左右マスクのまま本編へ。 同時間に4D版も上映されていて、スクリーンが近かったのか、ほぼ爆発シーンなどでそのスクリーンの振動が伝わって来て不思議な感覚だったが、やっぱり半端なわけで、気にはなった。 |