2022年1月29日(土)「ノイズ」

2022・日本テレビ放送網/ホリプロ/ワーナー・ブラザース映画/読売テレビ放送/バップ/KDDI/ジェイアール東日本企画/クレデウス/GYAO/STV・MMT・SDT・CTV・HTV・FBS・2時間08分

シネスコ・サイズ(撮影表記なし)/音響表記なし
(一部日本語字幕上映もあり、『HELLO! MOVIE』方式に対応した視覚障害者用音声ガイド・聴覚障害者用日本語字幕付き)

監督:廣木隆一
原作:「ノイズ【noise】」(集英社ヤングジャンプコミックスGJ刊)
    筒井哲也
脚本:片岡 翔
撮影:鍋島淳裕
出演:藤原竜也、松山ケンイチ、
   神木隆之介、黒木 華、
   永瀬正敏、伊藤 歩、ほか

公式サイト
https://wwws.warnerbros.co.jp/noisemoviejp/
(全国の劇場リストもあり)

愛知県に属する、過疎に苦しむ忘れられたような小島。そこへ本土からやってきた若い不審者の男(渡辺大知)と出くわした、地元の希望の星と呼ばれるイチジク農家の泉圭太(いずみけいた、藤原竜也)は、もみ合いとなり、押し倒した拍子に男が石に頭を打って死んでしまう。たまたまその場にいた親友の田辺純(たなべじゅん、松山ケンイチ)と駐在所の巡査、守屋真一郎(もりやしんいちろう、神木隆之介)は、島のことを考えて、そのまま隠ぺいすることを提案する。


72点

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 なかなか激しい衝撃的ドラマ。血まみれ。ひとつの小さな出来事が(それでも殺人事件だが)どんどん雪だるま式に大きくなっていって、全島を巻き込む大事件になるというお話はスゴイ。山頂で起こった石ころ1つの転落が、大雪崩のような大災害をもたらしたと。実にショッキング。

 ただ、長い。映画的には、進行=テンポが単調すぎたような気はした。前半はじっくり島の状況や、人々を描いてくべきだろうが、後半事態が急転したあたりからは畳みかけるように、張り巡らせた伏線を刈り取りつつ、スパッと終わって欲しかった。クライマックスからが冗長。冒頭のタイトルまでも長かったが、エンディングもなかなか終わらない。そこがどうなのかなあ。

 原作は読んでいないのでわからないが、劇中、登場人物もいっているように、最初に事件というか事故としてちゃんと処理していれば、こんなことにならなかったのに。そしてなぜ最初に隠そうとしたのかが理解しづらい。何度も出てくるように、島のため、島の人たちのためということなのだろうが、どうにも納得できない。事件を大きくするためのように思えてしまう。

 男女2人の刑事キャラはどうにも納得できなかったが、良かったのは殺人鬼を演じた渡辺大知。実に雰囲気が良く出ていた。不気味な感じ、怪しい感じ、尖った感じもあって、単なる精神異常ではない根っからの犯罪者的な異常な感じがよく出ていた。CMなんかで見ると爽やかな感じなのに。素晴らしい。

 銃は、猟銃としてスコープ付きのポンプ・ショットガンが登場。警官が持っていたのはS&WのM360JSAKURAらしいフラット・サイド・バレルのリボルバー。ガン・エフェクトはパイロテック。

 公開2日目の初回、日比谷の劇場は全席指定で、12日前にネットで確保。当日は15分前くらいに開場。観客層は若い人から中高年まで幅広く、男女比も半々くらいで偏りがあまり見られなかった。素晴らしい。最終的には395席に2.5割くらいの入りはちょっと少ない気がする。でもこの感じだと今後増えることはなさそうな感じ。9席×2列のプレミアム席は4席ほど埋まった。

 CM・予告の途中で飲食OKが出て半暗になり、マナーから忘れ物注意の、映写機のマスクが左右に広がってシネスコ・サイズのTCXデモ、改定されてやや白のまぶしさが減った(白黒反転だけで良かったのに)足下注意、フル・サイズの映画泥棒、映倫と続いてフルの本編へ。


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