監督:安藤雅司、 宮地昌幸 キャラクターデザイン・作画監督:安藤雅司 原作:「鹿の王」(角川文庫刊) 上橋菜穂子 脚本:岸本 卓 声の出演:堤 真一、竹内涼真、 杏、木村日翠、ほか |
ツオル帝国のあちこちの村を、山犬の群れが襲い、謎の感染症「黒狼熱(ミッツァル)」を蔓延させる。岩塩鉱も山犬に襲われるが、奴隷となっていたヴァン(声:堤 真一)と身寄りのない幼い少女ユナ(声:木村日翠)だけが助かり、2人はそこを脱出する。2人が感染しなかったことを知ったアカファ王国は、その原因を探るため「後追い」のサエ(声:杏)に追跡を命じる。一方、ツオル帝国の医師、ホッサル(声:竹内涼真)も治療薬を作るため、2人の行方を追う。
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面白かった。「もののけ姫」(1997・日)的冒険活劇。絵も美しくも、魅力的なキャラクターがたくさん登場し、特にユナはかわいらしくて素晴らしかった。奥深い壮大な物語で、1回では簡単に語り尽くせないような濃さ。ただ、国の名前や人の名前、病の名までも、ほとんどがカタカナの名で、どうにも聞き取りにくいし覚えられない。しかも小説と違い言葉を見る(読む)のではなく、耳で聞くだけなので、どうにも頭に入ってこない。疫病も黒狼熱ならどうにか覚えられても、ミッツァルとなるとどうにも……。 美しい絵は緻密で、大スクリーンで見ても違和感なし。やはりTV用のアニメを劇場で公開するのとはレベルが違うよう。ただ、どうしても病が黒い奔流となって村を襲うシーンとか、「もののけ姫」を連想してしまう。安藤雅司監督が「もののけ姫」の作画監督だったから当然なのかもしれない。あの傑作「君の名は。」(2016・日)のキャラクターデザイン・作画監督もやられていたんですねえ。どうりでうまいわけだ。良い物語とはまれば、更なる傑作が期待できそう。次回作に注目だ。 公開3日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日はビルが20分前くらいに開き(早朝だったので)、10分前くらいに開場。チケットを発券して、トイレに行ってくるとすぐという感じ。観客層はアニメだからか若い人が多かった。男女比は半々くらいで、最終的には232席に30人くらいの入り。早朝なのでこんなものか。アニメとしては少ないのかも。 開場してすぐエスカレーターで上がったが、入場したらすでにCMが始まっていた。スクリーンはフルのシネスコで開いていて、途中で半暗に。QPのCMはようやく色がよくなり、濃くなった。これまでちっともおいしそうじゃなかったもんなあ。その後、枠付きの映画泥棒と映倫があり、予告が続いて、マスク注意で暗くなり、左右マスクのマナーから、左右マスクで本編へ。 |