2022年2月20日(日)「オペレーション・ミンスミート-ナチを欺いた死体-」

OPERATION MINCEMEAT・2021・米/英・2時間08分

日本語字幕:丸ゴシック体下、栗原とみ子/シネスコ・サイズ(表記無し)/表記無し(IMDbではドルビー・デジタル)
(米PG13指定、英12A指定)

監督:ジョン・マッデン
原作:ベン・マッキンタイア
   「ナチを欺いた死体 英国の奇策・ミンスミート作戦の真実」
   (中央公論新社刊)
脚本:ミッシェル・アシュフォード
撮影:セバスチャン・ブレンコフ
出演:コリン・ファース、
   マシュー・マクファディン、
   ケリー・マクドナルド、
   ペネロープ・ウィルトン、
   ジェイソン・アイザック、ほか

公式サイト
https://gaga.ne.jp/mincemeat/
(全国の劇場リストあり)

1943年、イギリス。アフリカ戦線で連合軍が勝利したあと、イギリス軍を主力とする連合軍は、イタリア本土へ侵攻するため、まずシチリア島への上陸作戦を計画していた。しかしそれを予測したドイツ軍がシチリアに軍を展開していたことから、ドイツ軍の兵力を分散させるため、ギリシャに侵攻すると思わせるための欺瞞作戦「ミンスミート作戦」を実行することにする。


76点

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 今になって、こういう第二次世界大戦時の歴史秘話的話が次々と出てきたなあと。関係者が亡くなったり、政府が情報を解禁したりしたということらしい。まるで映画のような、本当の話。「ソニア ナチスの女スパイ」(The Spy・2019・ノルウェー)もそんな秘話だった。時代は違うが、「クーリエ:最高機密の運び屋」(The Courier・2020・英/米)もそんなスパイ秘話だった。関係者は硬く口を閉じていたが、それが亡くなったり、政府が存在を認めたことでようやく明るみに出せたというようなものばかり。こんなことをコツコツとやっていたんだなあと。

 ただ、日本劇場未公開のイギリスとアメリカの合作映画「The Man Who Never Was」(1956)があって、それで同じ作戦が描かれているという。原作はコリン・ファースが演じたモンタギュー少佐で、1954年に出版されたているという。となると、ようやく語ることが出来るようになったという上記のエピソードは、怪しくなってくる。映画業界ではよくあるパターンかも。うむむ。

 興味深かったのは、のちに小説家となったイアン・フレミングが関わっていて、ミッションのボスがMと呼ばれている人物だったり、装備担当のQのような人が実際にいたりして、これが「007」につながっていったのだなあと。

 銃は、上陸作戦でアメリカ軍がM1カービン、M1ガーランド、トンプソンなどを使っていた。

 ちなみにミンスミートとは、ミンスパイに詰める刻んだ肉と果物などを混ぜたものだそう。

 公開3日目の初回、銀座の劇場は全席指定で2日前にネットで確保。当日は20分くらい前に開場。最初6〜7人いて、女性は30代くらいの人が1人。男性は中高年。第二次世界大戦ものだからこうなるのだろう。最終的には151席に8割くらいの入り。地味な作品ながら、割りと良い方ではないだろうか。

 明るくてよく見えないシネマ・チャンネルから、マスク着用と飲食OKが出て半暗に。CM・予告が続いて、マナー、忘れ物注意で暗くなり、映写機のマスクが左右に広がって、フル・サイズのシネスコになり、ややまぶしい足元注意、フルの映画泥棒、映倫で本編へ。


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