監督・脚本:キム・チャンジュ 原作:アルベルト・マリーニ 「暴走車 ランナウェイ・カー」 (El desconocido・2015・西) 撮影:キム・テス 出演:チョ・ウジン、 イ・ジェイン、 チ・チャンウク、 チン・ギョン、ほか |
韓国。パルン銀行の支店長、ソンギュ(チョ・ウジン)は朝起きると、息子と娘(イ・ジェイン)を学校に送るため車に乗せ、出勤する。ところが運転中に発信者非通知の電話がかかってきて、「爆弾を仕掛けた。車を降りると爆発する」と告げられる。最初は信じなかったソンギュだが、やがてそれが本当だと知らされることになる。
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面白かった。楽しめた。緊張感もあり、感情が揺さぶられ、ハラハラ、ドキドキ。ただ、どうにもこんなに大騒ぎにさせない手はあったような気がするし、いつものパターンながら、警察は無能に描かれている。なんの役にも立たず、むしろ事態を悪化させるだけの存在って、どうなんだろう。物語を進めるためには必要ということなんだろうけど、欲を言えば、有能なのに犯人の仕掛けから逃れられないとか、観客も納得できる展開にして欲しかった。 日本でこういう映画が撮れるか考えると、難しい気がする。こういう映画を作ろうする人も少ないようだけど。エンターテインメントに関しては、やはり韓国にかなわないのか。 役者さんは皆うまいけど、特に良かったのは、娘を演じたイ・ジェイン。反抗期の感じと、それでも父とともにあろうとする姿と、見事に演じていた。美人だし、ちょっと日本人っぽい感じもして、今後も注目したい。パパ役はチョ・ウジン。強烈なSFアクション「SEOBOK/ソボク」(SEOBOK 徐福・2021・韓)で主人公の元上司を演じていた人。また犯人を演じたチ・チャンウクはすごいイケメン。今注目の若手俳優だそうで、日本でも絶大な人気があるらしい。知らなかった。 監督・脚本のキム・チャンジュは、韓国映画界のトップ編集マンとして知られる人なんだそう。本作が劇場長編映画のデビュー作というのだから驚かされる。 銃は、最初サプレッサー付きの2011オートかと思ったら 子供のオモチャで、警察はリボルバーとオートが半々くらい。引きの絵が多く、モデルまでわからなかった。SWATはMP5、スナイパーがL96系のライフル。 公開2日目の初回、池袋の劇場は全席指定で、2日前にネットで確保。当日は20分前くらいに開場。観客層は、韓国映画ということでか、最初女性が多かった。それも若い人。6人いて、女性が4人。最終的には152席に15人くらいの入り。若い男性は少なかったが、オジサンとオバサンも増えて、男女比は半々くらいに。朝一だとこんなものか。土曜としてはちょっと寂しいかも。 劇場案内、CM・予告の途中で半暗になり、上下マスクの映画泥棒、映倫から予告が続いて、退場時の注意から暗くなって、本編へ。 それにしても、最新の劇場でも客席か明るいと、CM・予告はよく見えないんだなあ。特に暗いシーンはダメ。スクリーン近くの前方だけでも、もっと暗くできないのだろうか。ストレスがたまる。 |